安河内:どうして英語ができるんですか? 純ジャパですよね?
Kaori:はい。バリバリの純ジャパです。あ、でもホントは私、ハーフだったんだ。横浜と名古屋の……。
安河内:アハハ……。
Kaori:アハハって反応薄めですね〜。コメディアンですからインタビュー中もがんがんジョークで攻めますんで、4649!
安河内:はい、夜露死苦! で、生まれは?
Kaori:横浜市です。といっても、戸塚からバスで40分ぐらいの“秘境”ですけど。小学校、中学校は片瀬江ノ島駅の近くの私立校でした。高校は国立です。
安河内:じゃあ、受験勉強はできた?
Kaori:ええ、得意でした(笑)。偏差値70ぐらいで。
安河内:じゃあ、中、高で既に英語がしゃべれたとか?
Kaori:いえ、まったく! それに、聞き取りもダメでした。受験の点数の上げかたのノウハウがそれなりにあっただけだと思います。
安河内:で、大学は?
Kaori:スピーキングとリスニングのないところを探して受験して、早稲田の二文(第二文学部)に入りました。
安河内:2007年からは第一も第二もなくなりましたから、今で言うと文学部になりますね。入試では、リスニングもいっさいない受験英語だったんですね。
Kaori:そうです。
安河内:早稲田で英語の勉強は?
Kaori:大学で英語をがっつりやった記憶はいっさいないです。表現芸術系の専修でしたし。そもそも大学自体あまり行かなかったですね。英語に限らず勉強は何もしてなかった(笑)。
安河内:ああ、早稲田の典型的な……。
アメリカの黒人大学に1年留学するも…?
Kaori:はい。もう8年いるんじゃないかぐらいの勢いでした。何とか6年で卒業できましたけれど。ただ実は5年目に1年間アメリカのバージニア州の黒人大学に留学に行ったんです。
安河内:黒人大学?
Kaori:ええ。歴史的黒人大学(Historically Black Colleges and Universities)のことで、一般にHBCUと呼ばれる大学のひとつです。公民権運動が起こる以前、黒人の地位向上のために、南部の州が中心となって設立された大学があるんです。その1校にアプライしました。
安河内:なぜ黒人大学だったんですか?
Kaori:当時は、black studies(黒人研究)にハマっていたんです。留学前にアフリカへボランティアに行ったりもしました。日本人で黒人大学に留学に行く人ってあまりいないし、いいかなとも思いまして……。
安河内:留学のためにはTOEFLテストなどの点数はさほど必要ではなかった?
Kaori:TOEFLはペーパーテストのPBTの試験がまだあったので、それで何とか取った530点ぐらいで行ける大学だったんです。
安河内:TOEFLは今インターネットを使って4技能を測るiBTが主流になっていて、読解と文法問題に、少しだけリスニング問題がある受験英語のような試験PBTよりもずいぶん難しくなっています。
PBTで530点というのはさほど高くはなく、 一流大学に留学するためには当時600点以上のスコアが必要でした。KaoriさんはPBTで、受験英語のテクニックを駆使して何とか530点をとって留学したわけですね。PBTにはスピーキングなんて一切ないし、マークシートを塗りつぶすだけだった。じゃあ、ほぼまったくしゃべれない状態で留学がスタートしたんだ。
Kaori:はい。大学受験のときと変わらない英語力でした。というか、受験生のころのほうが単語もたくさん頭に入ってましたから、少し退化してましたね。
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