もうひとつは「原材料表示」をチェックすることです。
注目すべきは、「植物油脂」が前から何番目に書かれているか、です。というのも「原材料表示」は、「使われている量が多い順」に書かれているからです。
「平気で『チョコ』を買う人が知らない超残念な真実」で述べているように、チョコレートは高価な「ココアバター」を減らして、「植物油脂」を使うことで、「かさ増し」ができて、より安くつくれます。
この「植物油脂」が使われているかどうか、使われているとしたら原材料表示の何番目に来るかで、だいたい見分けることができます。
先の4種類の原材料表示を見ても、「【1】チョコレート」製品には「植物油脂」が使われていなくて「ココアバター」だけ。
「【2】準チョコレート」製品は2番目、「【3】チョコレート菓子」製品は4番目、「【4】準チョコレート菓子」製品は2番目に「植物油脂」が来ています。
往々にして、安いものほど「植物油脂」が多く使われていることが、この表示からもわかるのです。
戦後「かさ増しした食品」で味を覚えてしまった日本人
しかし、なぜ「ココアバター」をケチって「植物油脂」を多く使おうとするのでしょうか。
戦後の貧しい時代、日本人はハムにしろチョコレートにしろ、「混ぜ物」をしてかさを増やすことで、空腹を満たしてきました。
その「かさ増し」文化が令和の時代になっても根強く残っているのです。
私たち食品業界の間では「ハムとチョコは、日本人は戦後『かさ増しした食品』で味を覚えてしまった」というようなことがよく言われます。
ハムについてはまた別記事で詳述しますが、だから「無添加のハムを食べたらボソボソしておいしくない」という人もいますし、「植物油脂」がたっぷり入ったチョコがむしろおいしいと感じる人もいます。
「ココアバター」よりも「植物油脂」の多い「かさ増しチョコレート」を「おいしい」と言って食べている子どもたちを見るにつけ、私は少し残念で寂しい気持ちになります。
子どもたちに限らず、「かさ増しした食品」で味を覚えてしまった日本人が増えているのです。
しかし、「植物油脂」には、どんな「健康に悪い油」が使われているか、消費者には知るよしもありません。そもそも「油」のとりすぎが健康にいいはずがありません。
「安いチョコ」を買うならば、ぜひこうした「裏側」を知ったうえで選んでほしい、私はそう強く願っています。
*1回目の記事:平気で「チョコ」を買う人が知らない超残念な真実
*2回目の記事:平気で「高級チョコ」買う人が知らない残念な真実
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら