「市販のケーキ」は添加物なしではできない?
私は長らく食品専門商社で添加物を扱っていました。そこで年末に突出して売れる添加物がありました。それは「乳化剤」です。
「乳化剤」というのは油と水のような「本来混ざりあわないもの」を混ぜ合わせて均一にするもので、食感をなめらかにしたりするなど「さまざまな働き」があります。
では、なぜ年末に「乳化剤」が暗躍するのでしょうか。
それはひとえに「ケーキ」です。クリスマスはもちろん、最近ではお正月のお祝いにケーキを食べる人も増えています。
この市販のケーキに「乳化剤」が大量に使われるのです。
「乳化剤」は「クリーム」にも「スポンジ」にも「チョコレート」にも「バタークリーム」にも使われる「マルチで便利な添加物」なのです。「乳化剤なしでは市販のケーキはつくれない」と言っても過言ではありません。
もちろん、「乳化剤」だけではありません。市販のケーキには「大量の添加物」が使われていることが少なくありません。
今回は、この「乳化剤」を含め、「市販のケーキ」について考えてみたいと思います。
なお、ここで述べている「市販のケーキ」とは「大手メーカーの販売する大量生産品」を指していて、「街のケーキ屋さんが1つ1つ丁寧に手づくりしているもの」はこの限りではないことを最初にお断りしておきます。
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