平気で「ケーキ」を買う人が知らない超残念な真実 「そんな"裏側"が…」日本人の盲点!驚きの実態

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いちごのショートケーキ
大量生産品のショートケーキには「純粋な生クリームではないもの」が使われることも多い(写真:kouta/PIXTA)※写真はイメージです

「市販のケーキ」といってもいろいろありますが、今回はケーキの定番である「いちごの生クリームショートケーキ」を取り上げたいと思います。

みなさんが「生クリームのショートケーキ」だと思って食べているケーキのクリームが、「本当は生クリームではないかもしれない」と言ったら驚きますか?

「市販のケーキ」には「純粋な生クリームではないもの」が使われていることが、実に多いのです。

「生クリーム」ではなく「クリームもどき」が…

まず「生クリーム」とは何か。

食品衛生法では「クリームとは生乳、牛乳、または特別牛乳から脂肪以外の成分を除去したものをいう」と定義されています。

「乳脂肪分18%以上、乳脂肪以外の脂肪および添加物を一切含まないもの」だけを「クリーム」と呼ぶことができ、「クリーム」として販売できるのです。

ところが、「市販のケーキのクリーム」には、これを含んだ3種類があります。

① クリーム(純品)*「生クリーム」として売られているもの
いわゆる「生クリームだけ」のもの。
② クリーム+添加物 *「純乳脂」として売られているもの
「生クリーム」に「乳化剤」や「安定剤」などの添加物を入れたもの。
③ クリーム+植物性油脂+添加物 *「ホイップクリーム」として売られているもの
「生クリーム」に「植物性油脂を乳化させてクリーム状にしたもの」を混ぜたもの。


 規格があるのは①だけです。これだけが「生クリーム」と謳うことができます。

②は添加物を使っているため、「生クリーム」と表示できませんが、昔は「純クリーム」として売られており、最近は「純乳脂」として販売されていたりします。

③は「生クリーム」も一部には使われますが、ほとんどのケースで「植物性油脂」のほうが多く配合されています。後述しますが「植物性脂肪が27%」「生クリームが18%」といったように「『植物性油脂』のほうが多い」ものもあります。

もちろんこれも「(生)クリーム」とはいえず、「ホイップクリーム」などと謳って売られています。「生クリーム」っぽい感じを出したいのでしょう。

生クリーム
見た目は同じ「クリーム」ですが、実際には「3種類」あるのを知っていますか?(写真:セーラム /PIXTA)※写真はイメージです

この「②純乳脂」と「③ホイップクリーム」には、もちろんそれぞれ「乳化剤」が使われています

「③ホイップクリーム」は「乳化剤」がないとそもそもできません。

「乳化剤」を使うことで、口当たりがよくなり、「起泡性」といって泡立ちが良くなり、きめ細かなクリームができるからです。

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