「市販のケーキ」といってもいろいろありますが、今回はケーキの定番である「いちごの生クリームショートケーキ」を取り上げたいと思います。
みなさんが「生クリームのショートケーキ」だと思って食べているケーキのクリームが、「本当は生クリームではないかもしれない」と言ったら驚きますか?
「市販のケーキ」には「純粋な生クリームではないもの」が使われていることが、実に多いのです。
「生クリーム」ではなく「クリームもどき」が…
まず「生クリーム」とは何か。
食品衛生法では「クリームとは生乳、牛乳、または特別牛乳から脂肪以外の成分を除去したものをいう」と定義されています。
「乳脂肪分18%以上、乳脂肪以外の脂肪および添加物を一切含まないもの」だけを「クリーム」と呼ぶことができ、「クリーム」として販売できるのです。
ところが、「市販のケーキのクリーム」には、これを含んだ3種類があります。
いわゆる「生クリームだけ」のもの。
「生クリーム」に「乳化剤」や「安定剤」などの添加物を入れたもの。
「生クリーム」に「植物性油脂を乳化させてクリーム状にしたもの」を混ぜたもの。
規格があるのは①だけです。これだけが「生クリーム」と謳うことができます。
②は添加物を使っているため、「生クリーム」と表示できませんが、昔は「純クリーム」として売られており、最近は「純乳脂」として販売されていたりします。
③は「生クリーム」も一部には使われますが、ほとんどのケースで「植物性油脂」のほうが多く配合されています。後述しますが「植物性脂肪が27%」「生クリームが18%」といったように「『植物性油脂』のほうが多い」ものもあります。
もちろんこれも「(生)クリーム」とはいえず、「ホイップクリーム」などと謳って売られています。「生クリーム」っぽい感じを出したいのでしょう。
この「②純乳脂」と「③ホイップクリーム」には、もちろんそれぞれ「乳化剤」が使われています。
「③ホイップクリーム」は「乳化剤」がないとそもそもできません。
「乳化剤」を使うことで、口当たりがよくなり、「起泡性」といって泡立ちが良くなり、きめ細かなクリームができるからです。
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