平気で「ケーキ」を買う人が知らない超残念な真実 「そんな"裏側"が…」日本人の盲点!驚きの実態

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それから、最後になってしまいましたが、ショートケーキといえば「いちご」についても、ひとこと触れておきたいと思います。

ショートケーキ、クリスマスケーキにはいちごが欠かせません。みなさんご存じのとおり、いちごは「春に実のなる果物」ですが、近年ではハウス栽培で一年中手に入ります

このいちごは「皮をむかずに食べる果物」ですが、とくに「見た目」が重視されるため、ほかの野菜や果物と比べても、農薬が多く使われる傾向にあります。

「有機栽培のいちご」も存在しますが、数がすごく少ないですし、「見た目」が劣るため、クリスマスケーキなどの「デコレーション」には不向きだったりします。

いちご
いちごにはとくに「きれいな見た目」が求められるため、多くの農薬が使われる傾向にある(写真:フォトミー/PIXTA)※写真はイメージです

私の住む福岡でも有機で栽培しているところがあるけれど、注文がまったく追い付きませんし、スーパーではなく「宅配」で売られていたりします。

スーパーでは「無農薬野菜」「有機野菜」が一部の売り場で売られていたりしますよね。でも「有機栽培のいちご」「無農薬のいちご」を売っているのを見かけたことがある人は、すごく少ないのではないでしょうか。

それほど「いちごはとくに『見た目』が重視される果物」ですし「農薬なしでは『きれいな見た目』にするのが難しい果物」なのです。

「裏側」を知ったうえで「それでも買うか」を選ぶ

ケーキは子どもも大人も大好きだし、家族そろってお祝い事などに食べることも多いものです。

みんなが安心して、おいしく、楽しく食べられるよう、「ケーキ選び」にはぜひ慎重になっていただきたいと私は思います。

『食品の裏側』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

「見た目が豪華」「有名メーカー」というだけで選ぶのではなく、私たちの知らない「裏側」で、いったい「何が使われている」のか、「どのようにつくられている」のか、ぜひそうした「食品の裏側」をひとりでも多くの人に知ってほしいと思います。

その「裏側」を知ったうえで、「それでも自分は市販品を買うのか」それとも「少し面倒だけど自分で手づくりするか」その「選択」をしてほしいと思うのです。

それに加えて、ケーキに関しては「植物性油脂」でつくられる「ホイップクリーム」なのに「乳等を主要原料とする食品」などという「消費者がわからないような表記」がまかり通っている、その「構造的な問題」についても、「本当にこれでいいのか」みなさんにぜひ考えていただきたいと思います。

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安部 司 『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事

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あべ つかさ / Tsukasa Abe

1951年、福岡県の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済産業省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。開発した商品は300品目以上。

2005年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)は、食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、70万部を突破するベストセラーに。その他の著書に『食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)などがある。

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