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中国軍幹部を粛清し続ける習近平の「被害妄想」。アメリカの情報機関に広がる見立てとは?

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昨年、北京の天安門広場で行われた軍事パレードに登場した習近平主席(写真:Qilai Shen/Bloomberg)

およそ14年前、世界最多の人口(当時)を擁する超大国の指導者となって以降、国家主席の習近平は中国共産党内で徹底した粛清を進めてきた。

高級官僚や治安部隊の上層部、党の「赤い貴族(共産貴族)」の子どもたちを次々と失脚させてきたのである。だが今回の粛清は、そうした過去の事例と比べても特筆すべきものだった。

軍制服組トップの張又侠(ジャン・ヨウシア)将軍とその側近である劉振立(リウ・ジェンリー)将軍が「重大な違反」の疑いで捜査対象になっているという中国国防省による1月24日の発表に、アメリカ政府の当局者や分析官は驚いた。張は尊敬を集める軍の重鎮で、習への忠誠心が強いと長年にわたって考えられてきた人物だからである。

なぜ劇的な措置に踏み切ったのか

習近平はなぜこのような劇的な措置に踏み切ったのか。

アメリカの当局者はその理由を理解しようと、北京の不透明なエリート層政治の解明に努めている。アメリカ政府にとって習の精神状態を把握することは極めて重要だと彼らは言う。習の政策は大統領ドナルド・トランプのそれと同様に、世界経済から世界最強クラスの軍隊の軍事作戦に至るまで、あらゆることに影響を及ぼすためだ。

とはいえ、アメリカの現職および元職の当局者らは、習の最近の行動の背後には明確な理由が見当たらないと話す。パラノイア(被害妄想や猜疑心)から粛清に動いた可能性もあれば、リアルな政治的脅威から身を守ろうとした可能性、あるいは中国人民解放軍幹部の腐敗問題に本気で対処しようとしている可能性も考えられる。

これらの当局者によると、アメリカの情報機関の分析官らは近年の評価で、習が極度のパラノイアを抱えていると結論づけている。

2012年に最高指導者となって以降、習は粛清やいわゆる反腐敗キャンペーンの展開を通じて権力基盤を固め、ここ数十年の中国で最も強力な指導者となった。

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