30代が辞めていく…育児中の教員8人が語る窮地 「育休復帰が怖い」と語る先生たちの絶望

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(以下の内容は、たくさんの声の中から、一部を抜粋したものです)

(1)30代半ば教員で、育休中です。仕事にそれなりの自信がついてきたタイミングで育休に入りましたが、復帰が怖くてそのことばかり考えてしまいます。行政に動いてほしいことも山ほどあるのですが、自分でできることは学校の中から行動を起こすことだと最近考えるようになりました。これまでやってきたからという理由でなんとなく続けていることが多すぎるのです。今、復帰したら変えたいことをひそかにピックアップしています。

教員の多すぎる仕事量、担任の本業に時間を割けず

(2)教員です。育休から復帰後、毎日が台風のような忙しさでした。このままでは壊れてしまうと思ったときに主人の海外赴任が決まり、3年間お休みしています。復帰が怖いです。今、子どもを日本人学校とインターナショナルスクールへ通わせています。そこでは教員は教えることが中心で、部活はなし、給食指導も掃除もなく、業務は外部含めたくさんの人に割り振られている印象です。日本の教員の仕事量、どう考えても多すぎます。

 

(3)現在育休中、4月から現場復帰を控えている小学校教諭です。2児の育児中で仕事と育児の両立に日々不安を抱えながら生活しています。どのお仕事であっても大変ですが、教師の現場は本当に激務です。担任としての本業である子どもたちの学力をつけるための授業とその準備などに時間を割きたいのに、事務処理、保護者対応、各種会議などに時間が取られ、準備がおろそかになる毎日です。諸外国にならって日本の教育の体制、大枠が変化していかないとこの問題は解決しないと思います。

 

(4)教員です。フルタイム復帰して、心身疲労し、今は時短勤務で働いています。また4月からフルタイムで働きますが、不安のほうが大きいです。でも自分の子どもたちも成長した部分もあるので、心身を壊さない働き方を見つけていく予定です。

 

(5)3児の母、教員です。教員を続けていくメリットは多いと思いますが、私の周りでも30〜40代が辞めています。激務でわが子に思いをはせる、かける時間が減っています。あわせて周りに頼ることについて引け目も感じています。

 

(6)私も元教員(保健室)です。まさにこの話の理由で去年退職しました。仕事は好きですが、公立学校の教員の働き方は選択肢が少なく、時代に合わないと思っています。養護教諭は宿泊の(イベントの)際に同行する学校も多く、授乳のために夜中自宅に戻ってまた朝宿泊先に向かうとか、遠方から両親に来てもらい預けて引率するといった話も聞きました。今もまだ現場でがんばっている同僚、これから先生になる方が少しでも働きやすい環境になることを望みます。
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