
発売から18年経っても注目を集める『バイオハザード4』の魅力とは?(画像は任天堂公式サイトより)
「テレビゲーム」は子どもがやるものと思われがちですが、書籍や映画ともまた違う独自のシリアスな、あるいはユニークな作品が多数あります。その魅力は奥深く、大人の趣味として楽しめるほどに成熟しているといっても過言ではありません。
そこで、この連載では、ゲームの評論やコラムを10年以上書き続けているゲームライター、いわばゲームを遊ぶプロである渡邉卓也氏が、ゲーマーからは人気でも一般的にはあまり知られていないであろう著名な作品や傑作を紹介します。
第26回はゲーム業界に多大な影響を与えた『バイオハザード4』を取り上げます。
ゲーム業界に衝撃を与えた『バイオハザード4』
ゲーム文化においても、エポックメイキングと呼ばれるような作品が登場することがあります。例えばファミリーコンピュータで『スーパーマリオブラザーズ』が発売されたときは多くの人が熱中しましたし、日本にRPG(ロールプレイングゲーム)を根付かせた『ドラゴンクエスト』シリーズも偉大だといえるでしょう。
今回紹介する『バイオハザード4』もまた、それらに匹敵するような衝撃を与えた偉大な作品のひとつです。そして、2023年の現在も大きく注目を集める“運命”を背負っています。
カプコンが展開する『バイオハザード』シリーズは、最初期は固定カメラ(視点を動かせず、決まった位置からキャラクターを見る形式)のゲームでした。これは確かに恐怖をあおるものの、思うようにキャラクターを動かせない、状況が理解しづらいといった欠点も存在します。
そもそもシリーズものはマンネリに陥りやすく、『バイオハザード3 LAST ESCAPE』や『バイオハザード CODE:Veronica』のころはプレーヤーが同じことの繰り返しに飽きつつありましたし、アクションゲームに寄っているのに固定カメラが厄介という状況に陥っていたのです。
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