ゾンビゲームなのに「感動で震える」超傑作の魅力 200以上のアワードを獲得「The Last of Us」

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「The Last of Us」の主人公は中年男性「ジョエル」(左)と14歳の少女「エリー」(右)の2人だ(画像はPlayStation公式サイトより)
「テレビゲーム」は子どもがやるものと思われがちですが、書籍や映画ともまた違う独自のシリアスな、あるいはユニークな作品が多数あります。その魅力は奥深く、大人の趣味として楽しめるほどに成熟しているといっても過言ではありません。
そこでこの連載では、ゲームの評論やコラムを10年以上書き続けているゲームライター、いわばゲームで遊ぶプロである渡邉卓也氏が、ゲーマーからは人気でも一般的にはあまり知られていないであろう著名な作品や傑作を紹介します。
第3回は「ゾンビもの」で映画のようなゲーム『The Last of Us』を取り上げます。

映画やドラマでも、「ゾンビもの」はたくさんの作品が登場している人気ジャンルです。日本で作られたゾンビものもいろいろとありますよね。

ゲームもまた、ゾンビと非常に相性のいい媒体です。ゲームにおけるゾンビは単なる倒すべき敵として登場することもありますし、それこそゾンビものという設定を活かした傑作もたくさん存在します。

そのなかでも特に優れているのが、カリフォルニア州のゲーム開発会社「ノーティードッグ」が制作した『The Last of Us』。本作は1700万本以上も売れており、全世界で200以上のゲームアワードを獲得した大作。おまけに、多くのゾンビ映画・ドラマに影響を与えたほどの作品です。

ノーティードッグは、映画化された『アンチャーテッド』を制作したことでも有名です。『The Last of Us』も実写ドラマ化が進行しており、やはり「映画のようなゲーム」を作るのが得意な会社といえるでしょう。

娘を失った父親と特別な少女の過酷な旅

(画像はPlayStation公式サイトより)

本作の主人公は、闇市場で取引をして糧を得ている「ジョエル」と、14歳の少女「エリー」。彼らが住むアメリカでは人間を化け物に変えてしまう寄生菌が大増殖しており、文明は崩壊しています。生存者は身を寄せ合ってなんとか生き残るか、あるいは他人から物資を奪って糊口をしのぐような状況です。

ジョエルは闇市場でさまざまな仕事を請け負っているわけですが、ある日困った依頼が来てしまいます。それは、エリーをある場所へ送り届けてほしいというものでした。

実はジョエル、過去に娘を失っているのです。寄生菌のパンデミックが発生した直後、ジョエルは娘と一緒になんとか逃げ出そうとしたのですが、彼は自分の子どもを守れませんでした。おそらく、ジョエルは娘と同じ年ごろの子どもを目にするだけでもつらかったことでしょう。

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