「人に騙されてなぜか笑顔出る」凄いゲームの正体 ダウンロード数で世界一!「Among Us」の面白さ

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「推理する」「相手を疑う」「議論する」というコミュニケーションが楽しめる『Among Us(アモングアス)』の魅力に迫ります(画像は任天堂公式サイトより)
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「テレビゲーム」は子どもがやるものと思われがちですが、書籍や映画ともまた違う独自のシリアスな、あるいはユニークな作品が多数あります。その魅力は奥深く、大人の趣味として楽しめるほどに成熟しているといっても過言ではありません。
そこでこの連載では、ゲームの評論やコラムを10年以上書き続けているゲームライター、いわばゲームで遊ぶプロである渡邉卓也氏が、ゲーマーからは人気でも一般的にはあまり知られていないであろう著名な作品や傑作を紹介します。
第2回は、普段は体験できない「推理する」「相手を疑う」「議論する」というコミュニケーションが楽しめる『Among Us(アモングアス)』です。

「人狼ゲーム」をご存じでしょうか。これは有名なアナログゲームで、村のなかに紛れた人狼を探すために議論する複数人向けの遊びです。

村人たちは話し合って人狼を探り、人狼と疑われる村人を毎晩1人吊る(縛り首にする)形で排除を狙います。逆に人狼はバレないように村人に紛れ込み、毎晩1人誰かを襲っていきます。

すべての人狼を排除できれば村人側の勝利。逆に人狼側は村人を消していき、「村人の数=人狼の数」になれば勝利となります。かなり人気のあるゲームで、いろいろな形で商品になり、テレビゲーム化もされています。

今回紹介するのは、その人狼ゲームをテレビゲームにして大人気となった『Among Us(アモングアス)』。なんと2020年の時点で2億ダウンロードを突破しているとんでもない作品です。殺伐とした雰囲気に感じるかもしれませんが、実は笑いの絶えないゲームです。

宇宙船の乗組員と詐欺師に分かれて対決

本作の舞台は宇宙船。プレーヤーは「クルー(乗組員)」と「インポスター(詐欺師)」に分かれていきます。いわばクルーが村人で、インポスターが人狼というわけですね。

クルーはインポスターすべてを追放すれば勝利。逆にインポスターはクルーを殺害・追放することが目的で、このあたりは人狼ゲームとそこまで変わりません。

人狼ゲームは道具などを基本使わず、かつ話し合いだけで遊ぶのですが、『Among Us』はテレビゲームとしての特徴を生かしています。プレーヤーは実際にキャラクターを動かしてゲームを体験するので、その動きなども見ながら、誰が怪しいのかを見極めるのです。

また、クルーには宇宙船内のタスク(ミニゲーム)が用意されており、これをすべて完了することでも勝ちにつながります。宇宙船内を移動したりタスクをこなしたりしながらゲームが進行するので、議論のように抽象的でなく、視覚的にわかりやすいのも人気の理由の1つでしょう。

(画像は任天堂公式サイトより)
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