「ジム通いが続かない人」がとるべき3つの戦略 退屈でしんどいことにも「やる気」を出す方法

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ニューヨークにあるフィットネスバイク専門ジム(スピンジム)では、メタル音楽ファンのための「デス・サイクル」というクラスがある。デスメタルが大音量で鳴り響くなか、インストラクターの指示にあわせてペダルを漕ぐのだ。こうした戦略は効果が高い。

私とケイトリン・ウーリーの調査でも、ジムで「この運動が好きだから」という理由でウェイトリフティングを選ぶ人は、コストパフォーマンスで運動を選ぶ人よりも、トレーニングの回数が50%ほど多くなることがわかった。

もちろん、運動を選ぶ際には最終的に自分の目標を満たす内容を選ぶべきだ。痩せるのが目的というときに、負荷の低いヨガクラスは、おそらくたいして効果は出ない。しかし、目標達成につながる活動が複数あるなら、そのなかで一番面白いものを選んでみるとよいだろう。

戦略③既知の楽しさに集中する

3つめの戦略は、既知の楽しさに集中することだ。活動をすることで将来的に得られるであろう、今はまだ見ぬ恩恵ではなく、すぐにやってくる既知の恩恵に気持ちが集中していると、より内発的な動機づけがされて、持続的に追求できる可能性が高い。

たとえばニンジンをたくさん食べるのが目的なら、手軽で健康的な食材であるとか、視力改善の効果が期待できるという説よりも、ニンジンの既知の魅力――噛み応えがある、甘い、素朴な風味――を納得しながら食べるほうが、実際に多くを食べる。

私とウーリーによる実験では、まったく同じ2種類のミニキャロットを用意し、被験者に選ばせた。片方のグループの被験者には、おいしそうなほうを選んでください、と求めた。もう片方のグループには、健康によさそうなほうを選んでください、と求めた。すると、おいしいほうだと思って選んだ被験者は、袋の中のニンジンを50%多く食べた。

次ページ人生は楽しいことばかりではない
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事