大吉さんは前期に単位をほぼ取得して、留年せずに明治大学に残れる体制を作り、後期からは必修科目だけ出るようにして1日10~12時間の勉強をこなしました。
そしてついに、出願した早稲田大学の4学部にすべて合格し、早稲田大学社会科学部に入学しました。
入学後には憧れだった『SHOCKERS』にも入部。3年生になってからはサークルの代表になり、早稲田祭で踊ったり、『ミュージックステーション』にも出演を果たしました。
一方で大吉さんは、「イベントの数々よりも、日常の思い出のほうが、かけがえのない経験です」と話します。
「サークルで自分から多浪であることを打ち明けたんですが、受け入れてくれて友達がいっぱいできました。そういう仲間たちと過ごした日々がいちばん思い出に残っています」
大学に入ってからの楽しい日々も、浪人経験があるからこそ、しみじみとありがたみを実感していたそうです。
「多分、簡単に入れていたらここまで楽しくなかったんじゃないですかね」
そんな大吉さんが一般的に就活に大きく不利となる3浪で、大手企業の内定をたくさん獲得できたのも、浪人生活が大きいのだといいます。
3浪の経験をアピール
大吉さんは3浪した経験を、「自分の思いを大事にし、受験生時代に憧れた自分になれるまで貫いた信念」と「理想の自分を手に入れるまでチャレンジし続けたバイタリティー」に昇華させ、企業に自分自身をアピールしました。
「普通の人だったら、きっとどこかで諦めてしまうと思います。でも、自分はつらい浪人生活だけでなく、仮面浪人をしてまでも夢を諦めなかった熱意を伝えたことが、面接官の目に留まったんです」
「なぜそこまでできたのか?」という質問を面接官から数多く受けたそうですが、「どうしても自分に自信がほしくて、ここで逃げたら一生引きずると思ったので、自分の後悔しない道を選びました」と話したそうです。それが、3浪をマイナスどころかむしろ、プラスに評価される要因になったとのこと。
「自分が1浪・2浪であった場合よりも企業に評価していただいたと思います。3浪したからこそ、余計に信念が伝わったのだと思います」
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