ツイッターに「怒り」が渦巻いている納得の理由 イライラする人が知らない「上から目線」効果

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逆に、調子が良い時は、「いずれ沈む時期が来るから、今はアウトプットに専念して、収入を確保して備えよう」と考えるのです。

このように人生全体を俯瞰的に見ていると、浮き沈みに一喜一憂しなくなりますね。

不安要素を分解してチャッターを抑える

10代の頃は、受験に失敗しただけで人生が終わったかのように感じたかもしれませんが、実際には、そんなことはありませんよね。

経験が増えていくと、失敗したときに「なぜ失敗したか」を分析しやすくもなりますし、「失敗もあれば、成功もある」ということもわかるようになります。

イライラして不安にさいなまれた時、立ち止まって、「そんなに不安になることはないだろう」と自分に言えるかどうかです。

余裕がなかったり、経験が浅かったりすると、不安を打ち消すことができないため、チャッターに巻き込まれていきます。しかし、「なぜ不安になるのか」という要素を分解できるようになると、「不安になる理由はなにか? そんなに不安になる必要があるのか?」と問い直すことができます。

自分を映画の登場人物として眺める方法もありますね。自分はいま、映像としてどんなふうに見えているのかを考える。

「最後は必ず解決するハッピーエンドなんだ」と思い込んでもいいですし、そうでなくても、「それでも人生は続いていく」とイメージするのもありでしょう。他人ではなく、自分を上から目線で見ることは、とても大事です。

(構成/泉美木蘭 後編へつづく)

佐々木 俊尚 作家・ジャーナリスト

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ささき・としなお / Toshinao Sasaki

1961年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。毎日新聞記者、『月刊アスキー』編集部を経て、2003年よりフリージャーナリストとして活躍。ITから政治、経済、社会まで、幅広い分野で発言を続ける。最近は、東京、軽井沢、福井の3拠点で、ミニマリストとしての暮らしを実践。『レイヤー化する世界』(NHK出版新書)、『そして、暮らしは共同体になる。』(アノニマ・スタジオ)、『時間とテクノロジー』(光文社)など著書多数。

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