「明日のプレゼンはうまくいくだろうか」「昨日はあんなことを言ってしまった」など、私たちは日々、頭の中で話をしている。
このような「頭のなかのひとりごと」(チャッター)はしばしば暴走し、あなたの脳を支配し、さまざまな問題を引き起こしてしまう。
一方、この「チャッター」をコントロールすることができれば、あなたは本来持っている能力を最大限に発揮できるという。
賢い人ほど陥りがちな「考えすぎ」から抜け出す方法とは何か? 今回、11月に日本語版が刊行された、40カ国以上で刊行の世界的ベストセラー、『Chatter(チャッター):「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』について、マインドフルネスのプラットフォーム「MELON」の代表、橋本大佑氏に話を聞いた。3回に分けてお届けする。
脳は常に言語で思考している
『チャッター』は、頭の中のひとりごとによって起きる問題にフォーカスした一冊です。本書を読めば、誰もが「わかる。確かに自分も頭の中でしゃべっているな」と共感するのではないでしょうか。
本書で言うところの「チャッター」は、マインドフルネスの文脈では、「DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)」という、脳科学や神経心理学の用語で表現されます。
DMNは、特定の脳の回路が動いて、無意識にボーッと思考しているアイドリング状態のようなものです。無意識ですから、多くの人は、自分の頭の中でチャッターが起きていることを自覚していません。
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