「頭の中の独り言"チャッター"」の危険すぎる正体 SNSで急増!「深く考えられない」の深刻理由

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ですから、刺激が次々と発生すると、脳は、打ち返すのに必死になってしまいます。それでは深い思考はできませんし、頭の中のおしゃべりが始まるトリガーも、どんどんやってくるわけです。

SNSでたくさんの写真を眺めながら、「これいいな」「かっこいいな」などと思いますよね。それは、自ら延々と刺激を入れ続けることになっているのです。

SNSがメンタルヘルスに及ぼす悪影響

こういった状況を考えると、現代人は、かつてよりもチャッターが増えている可能性があるのではないかと感じます。

アメリカでは、SNSがメンタルヘルスに及ぼす影響に関する研究が、かなり進んでいます。

全体的な自殺率が高まっているのですが、特に、インスタグラムの利用率が高いティーンエイジャーの女子のメンタルヘルスが悪化していると言われており、シリコンバレーを含む社会の問題にもなっているのです。

人間は、他人と自分とを比べるから不幸せになるのですが、SNSは比べるツールであり、マウンティングするツールになっています。

「いいね」がたくさんつかないと自己承認欲求が満たされず、自己否定に走り、自己受容もできなくなってしまいます。しかし、日本では、SNSとメンタルヘルスの問題に関する社会的な関心が、欧米よりも薄いままです。

(中編、後編に続く)

(構成:泉美木蘭)

橋本 大佑 Melon代表取締役CEO・マインドフルネス瞑想協会理事

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はしもと だいすけ / Daisuke Hashimoto

早稲田大学卒業後、シティグループ証券投資銀行本部を経て、米系資産運用会社、オークツリー・キャピタル・マネジメントで日本株運用に携わる。15年間の外資金融でのキャリアの中で、マインドフルネス瞑想を継続し効果を実感。2019年に株式会社Melonを設立し、日本初のオンライン・マインドフルネスのプラットフォーム「MELONオンライン」をスタート。法人向けのマインドフルネス研修やイベント登壇、個人向けの講演など各方面でマインドフルネスを広める活動を継続中。

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