SNSは、内なる声がそのままリアルに出てくる「チャッター増幅装置」になっています。
感情的な寄り添いだけではなく、認知的、建設的な方向性も常に考えながら社会に対して向き合わなければならないと、本書を読んで改めて思いました。
自分への「上から目線」を持つ
『Chatter(チャッター)』には、俯瞰的な視点の大切さが書かれています。今この瞬間、その出来事に巻き込まれている自分は、どういう状態なのかがわからない。でも、10年後に振り返ってみれば、笑って思い出せる話になるというものです。
「上から目線」という言葉が、よく「偉そうな奴」という代名詞として使われますが、僕は、自分に対する上から目線を持つことが大事だと思っています。
道に迷わない人はなぜ迷わないのか、という話があります。はじめての道は、建物や公園などの目印を探して歩くわけですが、その目印しか見ていない人は、見失った途端に道に迷ってしまいます。
一方、道に迷わない人は、全体を上空から見ています。「目的地はだいたい南西にある。1つ道をまちがえたけど、今の自分の位置から考えれば、次の角で右方向へ行けば、公園があるだろう」という具合に、自分の場所を見ながら修正できるから迷わないのです。
この視点は、自分の人生や日常についても同じことが言えるのではないでしょうか。
長い間生きてきて、役に立っているのは、「人生には必ず流れがある」ということを経験から知ったことです。フリーランスは、収入の良い時と悪い時がありますが、長くやっていると、それがランダムに発生するのではなく、周期があることが見えてくるのです。
ですから、調子が悪くなってきても、「いまは波の底にいるから、インプットする時期に充てて、次の上昇期に備えよう」と考えられます。
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