チャットの言葉遣いに迷う人に知ってほしい作法 メールよりも砕けるとして、どこまで気遣えば?

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チャット
メールでなくチャットでのやり取りが増えた現代だからこそ知っておきたいものです(イラスト:ICIM/PIXTA)
スピード感がどんどん増していく現代のビジネスシーンにおいては、仕事上のやり取りの中心がメールからチャットに移っているケースも多いことでしょう。
そこで気になってくるのが、チャットでの敬語です。どのようにするのが良いのでしょうか。「話し言葉」と「書き言葉」のプロがまとめた『がんばらない敬語』から一部抜粋、再構成してお届けします。

かつては「メールなんて失礼!」な時代があった

ビジネスでのやりとりが手紙や電話だった時代からメール中心のコミュニケーションに移った際には、年長者から「メールで連絡するなんて失礼だ」と言われることが多かったのですが、いまの人たちにはそんなことは想像もつかないかもしれませんね。でも実際、私もよく怒られたものでした。当時の私は、メールのほうが電話や手紙よりもよほど効率がいいと思っていたので、なぜ怒られるのか、理不尽だなあと思っていました。

もちろん手紙が丁寧な連絡手段であることは間違いありませんが、手紙が一往復する間に、どれだけのスピードでビジネスが動いていくでしょう? それに、電話しか急ぎの連絡手段がなかった頃とは違って、今ではメール以外にもさまざまな通信手段があります。

逆にいまは、電話でのみ重要なやり取りをするのは、会話を録音したデータを保存でもしていない限り客観的な履歴が残らず「言った」「言わない」の行き違いになったり、どちらかが勘違いや聞き間違いをしている可能性もあったりして、危険です。でも当時は、まず顔を合わせることが最優先だが仕事の丁寧な連絡は手紙で。急ぎの場合は電話で、が常識。メールで連絡してくるなんて馬鹿にしているのか! と言われる世界でした。

いまとなっては笑い話のようですが、インターネットの黎明期にはメールもまるで手紙のように、時候の挨拶から書き始めていたようです。

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