「了解いたしました」に不快感持つ人の意外な盲点 失礼?あくまで受け手の個人感覚だが模範解答も

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ビジネスを円滑に進めるために知っておきたい言葉遣いとは?(写真:tovovan/PIXTA)
「田中様でございますね」」「鈴木部長が参られました」「この本、読まさせていただきます」「とんでもございません」
“がんばれば、がんばるほど”間違えてしまう敬語。意外と間違えて理解しているビジネスパーソンは意外と多いかもしれません。「話し言葉」と「書き言葉」のプロがまとめた『がんばらない敬語』から一部抜粋、再構成してお届けします。

「お世話になっております」ってなぜ必要?

ビジネスマナーや、ビジネスシーンでの敬語の使い方について企業研修や大学の就活ゼミなどで話していると、メールのマナーについてよく質問を受けます。

昭和の時代なら手紙の書き方についての質問が多かったのではないかと思いますが、令和のいま、質問が多いのはメールについてです。手紙ほどかしこまっているわけではないけれど、チャットほどシンプルではない。だからこそ迷いが生じるのかもしれません。

質問で最も多いと感じるのは「お世話になっております、って必ず書かないといけないですか?」です。

これに対しては「ビジネス上のメールだったら、そのくらい書いてもいいんじゃない?」というのが、現時点での回答です。あくまで、ビジネス上のメールでの話です。プライベートなメールでは自由でいいでしょう。付け加えるなら、チャットでは前置きや挨拶は必要ありません。チャットは、コミュニケーションのスピードアップを求めて利用しているはずです。長い文章を書くよりも、箇条書きに近くていいので端的に、シンプルに、わかりやすく。これがチャットでのコミュニケーションの基本です。

話をメールに戻しましょう。「お世話になっております、って必ず書かないといけないですか」という質問をする人は「自分は初めてメールを送るのに『お世話になっております』っておかしくない?」という疑問を持っているようです。

ビジネス上のメールは、発信者が個人であったとしても、個人対個人のやり取りではなく、企業対企業のやりとりという側面が重要です。たとえ発信者個人が、相手企業の中の個人に初めてメールを送るのだとしても、企業同士で既に付き合いがあるのであれば、それは初対面とはいいません。

だから「お世話になっております」は決して不自然でも、不必要なものでもありません。「(うちの会社があなたの会社に)いつもお世話になっております」という意味ですね。

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