松山あおいを構成する要素の3つ目。それは松山の言う「楽しさの追求」にある。純粋にファンに楽しんでもらうのはもちろん、自らの「楽しい」を追求する。
「これからどうなりたいかよくわかんない正直」
2022年10月10日、WARP SHINJUKUで行われた「生誕ライブ」の終盤、松山あおいはMCでこう打ち明けた。これまでもMCで悔しかったことや多少の愚痴は口にしたことはあるだろう。
けれども、ずっと前を見続け進んできた松山が自身の将来について、こんなに曖昧なコメントをしたのは、おそらく初めてではないだろうか。
松山は自身の立ち位置をアイドルジャンルの中では異質だと分析している。
「いまだに、どうすれば楽しいにたどり着くのかがわからない。正直、次にどうすべきか正解もわからないけど、自分の思う『楽しい』を続けるしかないと思っています」
終わることのない「楽しい」の追求
これまでストリートや店頭で「どうしたら立ち止まってもらえるか」を考え続け、そこで「どうしたら楽しんでもらえるか」を追い続けてきた。それは場所がライブハウスやホールでも同じことである。
複数の出演者が出るライブイベント(対バン)では、「自分のファンでない人たちにもどうしたら楽しんでもらえるか」を毎回常に考えている。
誰もが知っているアニソンのカバーからオリジナルの楽曲までどう構成するのかイベントによって変えるのはもちろん、動画や小道具を使っての演出も工夫する。また、突発的に開かれるファンとのオフ会など、そこには常に驚きと楽しさが溢れている。
これらは確かに、どのアイドルもやっている当たり前のことなのかもしれない。けれども、松山はずっと続けて積み上げてきた。だからこその説得力がある。
「飽くことなき楽しさの追求」。これこそが松山の「メンタル」と「継続力」を育て上げた一番の要素であろう。
そして、この「3つの力」により、松山はアイドルが目標とする「ひとつのステージ」に到達する。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら