このコロナ禍において、活動を制限されたアイドルの多くが夢半ばでステージから去っていった。
そんな時期だからこそ、松山が「世界最大のアイドルフェスティバル」と言われる「TIF2022」(TOKYO IDOL FESTIVAL 2022)に出演を果たしたことは、よりいっそう際立ち、意味のあるものとなった。
「TIF」は、「アイドルであれば誰しもが出たい」と言われる音楽フェスティバルだ。「苦節9年」と言ってしまうと安っぽくなるかもしれないが、事実、松山はそのステージに立った。
松山が初めて「TIF」出演をかけたオーディションに挑戦したのは2018年。だが、周りを見渡せば、自分よりも想いが強く本気で挑んでいるアイドルばかりだった。
負けた悔しさと同時に自らの「TIF」にかける熱量の不足を思い知らされた。
それからオーディションに挑み続けること4年。すべて敗北。負ければ負けるほど「出たい」という想いは強くなっていた。
そして5年目となった今年、ついにチャンスが訪れる。オーディションに「ソロアイドル枠」が新設されたのだ。
「グループ」ではない「ソロアイドル」の難しさ
「TIF」の出演者の多くは、多数のメンバーからなるグループがほとんどだ。「ソロアイドル」は数えるほどしかいない。
ゆえに、ファンからの投票形式のオーディションとなれば、メンバー数が多いグループの数的優位は、やはり存在する。
そこでできたのが「TOKYO IDOL FESTIVAL 2022全国選抜LIVEソロブロック」である。
「『これなら絶対に負けない』と思って、新曲『勝利の七転び八起き』を作って挑んだんです。ソロ枠の情報を見たときにすぐに取り掛かり、10分で作りました!」
勝負曲をわずか10分で仕上げる速さもさることながら、その熱量は5年前とは段違いだった。
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