アイドル憧れの舞台「TIF」。デビューから9年。予選に挑戦してからは5年越しとなるそのステージに、彼女は何を感じたのだろうか。
「とにかく超楽しかったです!『TIF』ってこんな楽しいんだ!って。5年もかかりましたからね。やっぱり別格でした。お客さんものってくれて嬉しかったです。次は、予選からではなくて、きちんと選ばれて出たいですね」
「TIF」で松山あおいが立った舞台のひとつ「SKY STAGE」は、お台場のビルの屋上に作られた特設ステージだ。
屋根のない、真っ直ぐに伸びた空の下でお客さんを楽しませるために全力で歌ったそのパフォーマンスは間違いなく今年の「TIF」を象徴する場面だったと言っていい。
「セルフプロデュースのソロアイドル」として時間こそかかったが、着実にステップアップし、「TIF」出演を果たした。
「楽しい」の追及はまだまだ終わらない
そんな松山には「新たな目標」がある。
「全国の大ホールを回ってツアーライブをやっていきたいです。次で節目の30歳になるので、まず都内の大ホールを満員にしたいです」
多くのアイドルは、キャパシティー1000人を超えるライブ会場を「ワンマンライブの目標」として挙げるだろう。しかし松山は一味違う。ライブハウスやクラブよりも、県民ホールなど「みんなが馴染みのある場所」で見てほしいという。
「私は『アイドル』か『シンガーソングライター』のどちらか、というとどっちでもないし、でも両方でもあるし……。肩書は気にしていません」
デビューからストリートや店頭で、これまで「ライブハウスなどに興味のない人」に向けて歌ってきた。
そんな人たちに向けてこれからも歌い続けたい、楽しんでもらいたい。だからこその都道府県ホールツアー。実に松山らしい目標だ。
「もう本当にいろんな方に楽しんでもらえる自信があります!」
アイドルではなくアイドルでもある。しかしその自信溢れる表情はまさしくアイドルスマイルそのものだった。
松山あおい、29歳、職業「クリエイティブうたのおねえさん」。「楽しい」の追求はまだまだ終わらない。
(この記事の前編:21歳「最底辺"地下アイドル"」襲った超過酷な現実)
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