筆者も失敗した「宿題の出し方」
おそらく一般的な宿題の目的は、「学習内容の定着」「学力の向上」だと思います。ところが宿題といえば、ひたすら書き続けさせるもの、簡単すぎるもの、全く解けない問題ものなども多々あります。これでは目的達成につながるとは思えません。
また、宿題を出すと、宿題をやってこない子がほぼ必ずといっていいほどいます。
宿題を出す先生は、子どもたちが宿題をやってくることを前提に授業を組んでいることが少なくありません。すると宿題をやってこない子、適当にやった子は、その後の授業についていけなくなる可能性もあります。それでは学力の向上どころか、学力の低下を招きかねません。
筆者もまだ指導を始めたばかりの頃、科目によって多少異なりますが、宿題の出し方で失敗した経験があります。
下記のようなよくある形で進めていたのですが、振り返るといかにイマイチだったかがわかります。
②「演習」
③ 宿題として「やりきれない残りを宿題」「復習・反復演習として宿題」
④「次回は宿題の答え合わせから授業開始」
① 「講義」
先生が授業で説明をする部分です。先生は、わかりやすい説明ができるかどうか最も力量が問われます。ただし、実際は生徒たちがその講義でどこまで理解ができているのかはわかりません。そこで以下、確認を行います。
② 「演習」
授業中に口頭試問や問題を使いながら、理解ができているか確かめていきます。
③「宿題」
ここで宿題が登場します。
<授業中にやりきれないため残りを宿題にするケース>
授業の組み立てに失敗すると、このような宿題を先生の都合で出すことがあります。
<復習・反復演習としての宿題>
授業を受けて理解しても、定着していない場合もあるため、復習・反復演習の宿題を出します。これはある程度効果はあります。ただし、渋々こなしても力はつかず、「子どもが前向きに取り組むのであれば」という条件付きです。
③ 「次回は宿題の答え合わせから授業開始」
宿題の答え合わせから始める授業を受けたことはありませんか。一見、まともな授業のように見えますが、これは、全員が宿題をやってきていることが前提となります。
前向きに授業を受ける子たちばかりであるならば成立しますが、しかし現実は異なります。やってこない子、適当にやる子も少なくなく、先生はたびたびお説教をすることに。こうして宿題は何のためにやるかという本質から乖離し、「いかにやらせるか」が目的になっていきます。
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