学力向上に繋がらない「無意味な宿題」諸悪の根源 かつて塾で大失敗したからこそわかる問題点

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あまり意味のない宿題に時間をとられる子どもも多いかもしれません(写真:Mills / PIXTA)

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

現在、小学校の教員をしています。日々、子どもたちに宿題を出していますが、やってくる子とやってこない子がいて、指導に四苦八苦しています。また、保護者の方からもっと宿題を出してほしいと言われたりもするのですが、一方で、そもそも宿題はどんな意味があるのだろうかと疑問に思うこともあります。宿題のあり方について、何かご助言をお願いします。
(仮名:馬場さん)

宿題は何のためになる?

「宿題」という言葉によいイメージを持つ人は少ないのではないでしょうか。講演会やセミナーで来場者の方に聞くと、「やらねばならないもの」「やりたくないもの」「ペナルティ」とネガティブな感想が続きます。

そもそも、宿題にはどんな意味があるのでしょうか?

宿題といえば、デューク大学のハリス・クーパー教授が有名です。「小中学生の宿題は成績向上に効果なし」と誤読され、当時話題になったのですが、原文には実際には次のようなことが書かれています。

・量が多すぎる宿題は、学力の向上に対して逆効果
*量とは10分ルール(1学年✕10分)で、それを超えると多い
・宿題は重要であり、小学生よりも中高生の方が効果的
・小学生の場合は学力向上よりも、学習習慣の確立に効果がある

「宿題=勉強」であるため、適切な量であれば効果があることは理解できます。一方、筆者はそもそも「宿題は何のために出すのか?」という視点から考える必要があると思っています。

というのも、長年学習塾を経営してきて、その出し方やり方次第では、まるで無意味なものになってしまうという痛い実感があるからです。

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