てぃ先生「子がいないくせに」反論の正当性と矛盾 プロにプライベートの経験を問うのはアリなのか
「保育士であり親でもありますが、育児と保育は違います。自分自身が経験して本当に身に染みてそう思いました。だけど両方にいいところがあって、両方に参考になります。そして両方に参考にならないところもたくさんあります。もちろん知識や経験はたくさんあれば役立つこともあるし、いいと思います」
共通しているのは、「保育士でもプライベートの子育ては難しい」ということ。保育士自身による「保育士の経験や知識があっても思うようにいかなかった」という実体験に基づく声は、てぃ先生としても反論しづらいところでしょう。
今年9月に大手芸能事務所と契約
今回の論争には、いくつかの背景がありました。
真っ先に挙げておきたいのは、てぃ先生が9月1日から大手芸能事務所・アミューズとマネジメント契約をしたばかりであること。これはテレビを中心にメディア出演を増やしていくことの表れであり、「踊る!さんま御殿!!」への出演も、その1つでしょう。
「踊る!さんま御殿!!」は、何よりも笑いを最優先する明石家さんまさんのグループトーク番組であり、てぃ先生は「人気芸能人が集まる中で、それなりの爪跡を残そう」という気持ちがあったのかもしれません。しかし、ネット上に多くの指摘が挙がっていたように、プロフェッショナルとしては一線を越えてしまった感があります。
親たちに「笑いを取るために『あいつら』『決めつけるな』という乱暴な言葉を使い、経験や知識でマウントを取るようなことを言う保育士に自分の子供を預けたいか」と尋ねたら、首をひねってしまう人が多いでしょう。さらに今回の発言は、「他の保育士もそうかもしれない」という誤解を与え、同業者にもダメージを与えかねないリスクがあるだけに、本当のプロフェッショナルならこういう発言はしないはずです。
実際、現役保育士から「保護者や親御さんを下に見ているように感じられ保育士としてその在り方はどうなのかなと思ってしまいます。親の反発も受け入れるのも保育士として大事な要素だと思いますよ。親目線と保育目線のバランスを考慮して、保護者に寄り添っていく保育士の在り方も発信して頂けたら同業者として嬉しいです」というコメントがありました。むしろ、この人のほうが保育のプロフェッショナルに見えるのではないでしょうか。
現在、民放各局はファミリー層の視聴者獲得を最優先に番組制作していますし、その点で保育のプロフェッショナルであり、外見のさわやかさもある、てぃ先生は打ってつけの存在。所属芸能事務所の力もあって、今後ますますメディア出演が増えていくことは間違いないでしょう。
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