大きく変化している中洲
「今の中洲はサラリーマンが寄りつかない街になっちゃったね。われわれには厳しいわ」
九州最大の歓楽街、中洲で乗車した個人タクシーのドライバー、田辺さん(仮名・60代)は冒頭のように嘆いた。田辺さんいわく、ここ数年中洲の街には大きな変化が訪れているという。それはヤクザが衰退し、半グレや外国人マフィアが増加したことにより、治安悪化が表面化し、中洲の街を避けるサラリーマンが増えているということだ。
筆者はこの街にひかれ、時折訪れているが、確かに3年前と比べて飲み屋街を歩くスーツ姿の男性は減っているように感じた。
田辺さんが続ける。
「例えば、赤坂や博多駅あたりの企業に勤める人たちも、昔は2軒目、3軒目は中洲で、という流れがあった。ところが、今彼らに聞くと『無法地帯化した中洲は怖い』と言うわけです。私らの感覚としても、コロナの少し前から中洲でサラリーマンを乗せる割合が減っていった。
飲み屋の母数は中洲が一番多いけど、今はほかの場所に人が流れているんやろね。飲み屋のママに聞いても『常連さんの足が遠のいている』とボヤくわけ。この街はいったいどうなっちゃうのかな……」
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