スライドドア・開口部の高さ
両車ともに低いフロア高や後席側に電動スライドドアを設定するなどで、小さな子どもや高齢者でも乗り降りがしやすい点は同じだ。
まず、電動スライドドア。左右ドアが電動で開閉するタイプを両車ともに全車へ標準装備する。また、スマートキーを携帯していれば、足先をドア下にかざすだけで自動開閉するハンズフリータイプも同じく両車とも左右ドアへ設定。小さな子どもを抱えているなど、両手が塞がっているときに便利な機能だ。シエンタは上級グレードZに標準装備で、中級グレードのGにオプション。フリードは全タイプにオプションだ。
なお、スライドドアからの乗降しやすさも両車の売りだが、スライドドア開口部の地上からフロアまでの高さは、シエンタが330mm、フリードが390mm(FF車)。60mmほどシエンタが低く設定されていることで、より幅広い年齢層が乗り降りしやすいことがわかる。
ほかにもシエンタとフリードでは、スライドドア開口部前方のピラー部に装着するロングタイプのアシストグリップもオプション設定する。いずれも小さな子どもや高齢者などが、乗降時につかみやすいことが特徴だ。また、フリードでは、ドア下に助手席ドアや左側スライドドアの開閉に連動して自動展開する補助ステップのオートサイドステップを同じくオプションで用意する。このように両車は、高齢者や小さな子どもなどの乗降にも配慮した、さまざまな装備を持つことも大きな特徴だといえる。
室内スペースを比較
ミニバンといえば、やはり2列目や3列目シートの使いやすさや快適性も重要な要素だ。両車ともに、この点については、かなり力を入れているといえる。
まず、新型シエンタの2列目シートは、7人乗り車、5人乗り車ともに、最大3人掛けのベンチシートタイプを採用する。7人乗り車が5:5分割式、5人乗り車は6:4分割式だ。また、7人乗り車の2列目シートには、ワンタッチのレバー操作で前方へ折りたためるタンブル機構付きを装備し、3列目シートへの乗り降りをスムーズにする工夫もなされている。
さらに2列目シートの居住性が向上していることも新型シエンタの特徴だ。前後カップルディスタンス(1列目シートから2列目シートのヒップポイント間距離)を、クラストップレベルとなる最大1000mm(従来モデル比+80mm)とし、ゆったりと座れる2列目スペースを確保する。さらに2列目シート下のフロアが広くなり、普段のショッピングなどで、買い物かごなどを足元にそのまま置けるスペースもでき、より高い利便性を実現している。
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