ホンダ「フリード」とともに、コンパクトミニバンの双璧をなすトヨタ「シエンタ」が、フルモデルチェンジを実施した。シエンタとして、3代目となるモデルだ。
初代シエンタは、2003年に初代モデルが登場。全長4100mmと「カローラ」よりも短いコンパクトな5ナンバーサイズボディに3列シートを備え、一躍ヒットモデルに。
2008年に後継モデルとして「パッソセッテ」が登場し(フリードもこの年に登場している)、2010年に一度生産を終了するも、パッソセッテの不振もあり翌年に生産が再開されたといえば、人気の様子がわかるだろう。2代目の登場は、2015年だからトヨタの乗用車としては異例のロングヒットだ。
2015年に登場した2代目は、初代とは打って変わって切れ長の目を持つクールなスタイルに。
ハイブリッドが用意され、途中から2列シートモデルも追加されるなどバリエーションも拡充し、2019年には販売台数ランキングで2カ月連続1位となるなど、「コンパクト」や「ミニバン」といったエクスキューズなしに、人気モデルとなる。
そして2022年8月23日、3代目が発表された。デザインは、2代目の方向性を継承しつつ、柔和な初代の面影も感じさせる。また、どこかイタリアのフィアット「パンダ」やフランスのシトロエン「C3エアクロスSUV」といったヨーロッパ車のようでもある。
リヤはかつての「ファンカーゴ」にも見えるが、コーナー部を丸くしてコンパクトに見せたというこのスタイルを、トヨタは「シカクマルシルエット」と呼ぶ。
5ナンバーサイズを維持したボディ
ボディサイズは、全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm(2WD)で、全長と全幅は先代と同寸。全高のみプラス20mmとなる。「カローラ」や「ノア/ヴォクシー」が全幅1700mmを超えて3ナンバーサイズとなる中、5ナンバーサイズを維持しているのが特徴だ。ボディサイズは変わっていなくても、プラットフォームは一新されTNGAに。小回りの指標となる最小回転半径が、5.2mから5.0mへと小さくなったことは歓迎したい。
ボディカラーは、近年のトレンドであるナチュラル系のソリッドカラーを中心に全7色(ウェルキャブ専用色を除く)を設定。「スカーレットメタリック」「グレイッシュブルー」には、ダークグレールーフとのツートーンカラーもラインナップされる。
インテリアでは、曲面を多用していた先代から水平基調へインストルメントパネルの形状を改めている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら