フリード/シエンタ購入者が示す「強さと弱さ」 商品力は高くても「メーカーの力」に明確な差
コンパクトなボディでありながら、広い室内に3列シートを持つホンダ「フリード」とトヨタ「シエンタ」。どちらも、取り回しのよいボディサイズと手頃な価格から人気のモデルだ。
フリードは、「モビリオ」の後継車として2008年に登場後、2016年にフルモデルチェンジを行い現在は2代目が販売されている。シエンタは、2003年に登場し2010年8月に一度生産を終了したが、9カ月後の2011年5月に生産・販売を再開。現行モデルは、2015年にフルモデルチェンジを実施した2代目だ。
両車とも登場から6年以上が経過し、フルモデルチェンジも予想されているが、それでも売れ続けている理由は何か。また、それぞれがどんな理由で選ばれているのか。購入者データから、共通点と相違点を見ていきたい。
分析に使用するデータは、市場調査会社のインテージが毎月約70万人から回答を集める、自動車に関する調査「Car-kit®」から。また、インテージの自主調査データも活用し、別の角度からも2車種の分析を進める。
■フリード:3960名
■シエンタ:4690名
出典:Car-kit。対象は2017年1月以降の新車購入者
販売台数とユーザープロフィール
まずは、両車の2代目登場以降の販売台数を自販連のデータから見てみよう。どちらもコンスタントに売れており、台数が拮抗していることがわかる。
シエンタの売上台数が2019年に大きく伸びているのは、2018年9月のマイナーチェンジによるものだ。外観や装備の一部が変更されたのみで大きなマイナーチェンジではなかったが、ラゲージスペースをフルフラットにできる2列シートモデルの追加効果が大きいと思われる。
次に購入者の「性別・年代構成」を見てみると、フリード/シエンタともに30~40代と60代が多くなっている。30~40代はファミリー層、60代はシニアの夫婦がメインとなるだろう。
フリードのほうがやや男性が多く、シエンタは女性が多いが、差は大きくない。2モデルともにターゲットとするところがほぼ同じであるため、納得の結果である。
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