スズキがミニバンを日産からトヨタ製に替えた訳 「ノア」ベースの4代目「ランディ」とはどんな車か
スズキのミニバン「ランディ」が、モデルチェンジにより4代目となった。中身はトヨタ自動車の「ノア」がベースになっている。スズキがトヨタからOEM(相手先ブランドによる生産)調達しているのだが、3代目ランディまでは日産自動車の同じくミニバン「セレナ」のOEM車だった。つまりスズキのミニバンが日産製からトヨタ製に切り替わったのである。
自動車メーカーが他社からOEM車を調達するのは、自社では開発・生産をカバーしていなくても、そのジャンルの車種を販売店の抱える得意客が求めるためにラインナップするケースが一般的だ。
日産「セレナ」ベースだったが
4代目ランディはノアと同じく7人乗りと8人乗りが設定されており、ボディサイズは全長4695mm×全幅1730mm×全高1845~1875mm。全幅が1700mmを超えるので3ナンバー車ではあるが、ほぼ5ナンバーサイズといえるボディの取り回しのしやすさと室内の広さ、多人数乗りや多彩なシートアレンジなどを売りとしている。排気量2000ccのガソリンエンジン仕様と、1800ccエンジン+モーターを組み合わせたハイブリッド仕様が用意されている。
初代ランディは、2007年に登場している。その前は、軽自動車のワゴンであるエブリイを拡大したエブリイ+(のちにエブリイランディに車名変更)を登録車のワゴンとして販売していた。そして2007年のランディ誕生により、スズキは登録車にミニバンを加えることになった。
当初のランディは、提携関係にあった日産セレナの流用であった。これが、前型の3代目まで続くことになる。当時、スズキは逆に軽乗用車のアルトを日産へ提供し、日産は「ピノ」の車名で販売していた。しかし日産は、三菱自動車との提携により、2013年から三菱eKワゴンと共通のデイズを販売している。それに際し、日産と三菱自は、軽自動車の規格と開発を共同で行うNMKV(日産・三菱・軽・ヴィークル)を2011年に設立した。
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