スズキがミニバンを日産からトヨタ製に替えた訳 「ノア」ベースの4代目「ランディ」とはどんな車か

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ところで日産から供給を受けていた時代は、Sハイブリッドと名付けられたマイルドハイブリッド車しかなく、日産車の爆発的人気を呼んだe‐Powerの設定がランディにはなかった。しかし、ノアと共通になることで、ハイブリッド車(HV)が加わることになり、エコカー減税で重量税が免除になる。

今年フルモデルチェンジをしたノア/ヴォクシーのHVは、モーター走行領域を増やし、静粛性や快適性が格段に高まっている。ガソリンエンジン車とHVの価格差は、ランディで30万円ほどあるが、HVのよさをランディでも存分に味わえることになるだろう。そこが、スズキを愛好する消費者にとって、ランディを購入する動機付けになるかもしれない。

ダイハツとのすみ分けも進むか

スズキは、コンパクト車のワゴンであるソリオに、一度はHVを設定したが、現行車ではマイルドハイブリッドに改めている。ソリオの競合となるトヨタのルーミーは、ガソリンエンジン車のみの設定だ。マイルドハイブリッドとはいえ、ソリオの燃費はルーミーを上回るはずだ。2016年に発売を開始したルーミーはすでに8年目となっており、それでも年度販売台数で2位を得てはいるが、将来の改善策として、ソリオからの適用も考えられるかもしれない。

スズキは、軽自動車の印象が強い自動車メーカーではあるが、トヨタとの関係では、海外戦略を含め登録車での協力が利益を生み出しそうだ。またそうすることで、トヨタの子会社であるダイハツとのすみ分けも進むかもしれない。

御堀 直嗣 モータージャーナリスト

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みほり なおつぐ / Naotsugu Mihori

1955年、東京都生まれ。玉川大学工学部卒業。大学卒業後はレースでも活躍し、その後フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務める。日本EVクラブ副代表としてEVや環境・エネルギー分野に詳しい。趣味は、読書と、週1回の乗馬。

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