日本で売れているPHEVは? 直近5年間の購入者データから「日本のPHEV市場」の実態を明らかにした

中国・BYD(比亜迪)といえば、テスラと競い合うBEV(電気自動車)メーカーのイメージが強いかもしれない。
ところが、2024年の世界販売台数(乗用車)を見てみると、PHEV(プラグインハイブリッド車)がBEVを大きく上回っている。

BYDによるBEVの世界年間販売台数が約176万台である一方、PHEVは約248万台と差は大きい。
BEVの勢いが世界的に停滞しテスラが苦戦を強いられる中、BYDの躍進のポイントがPHEVにあることは、すでに各所で語られているとおりである。
一方、日本に目を向けるとどうだろうか。今回は「日本のPHEV市場」を浮き彫りにしていこう。
データは市場調査会社のインテージが毎月約70万人から回答を集める、自動車に関する調査「Car-kit®」である。
■PHEV新車購入者:1689名(以下内訳)
・2020年購入者:209名
・2021年購入者:342名
・2022年購入者:383名
・2023年購入者:380名
・2024年購入者:375名
※PHEVとは、一般的なHEV(ハイブリッド車)よりも大容量のバッテリーを持ち、コンセントから直接バッテリーに充電できるほか、電気モーターのみでBEVのようにも使えるクルマのこと。
PHEVはどのメーカーが売れているか?
2025年6月現在、日本で販売されているPHEVは、国内メーカー10モデル以上、輸入車メーカー30モデル以上にのぼる。
特にトヨタは、ここ数年で、「RAV4」「ハリアー」「プリウス」「クラウン(スポーツ/エステート)」「アルファード/ヴェルファイア」と積極的にPHEVモデルを採用している。
今回は、2021年~2024年の5年間を年別に切り分け、どのメーカーのPHEVが売れているのかを見てみた。
2022年を除き、1位がトヨタ、2位が三菱、3位がレクサスまたは輸入車という順序になっている。
2022年に三菱がトヨタを上回ったのは、2021年12月に「アウトランダーPHEV」をフルモデルチェンジし、販売台数が増加したためだ。

どの年を見ても、トヨタと三菱でシェア7割以上となっており、モデル数は多くても輸入車は多くないことがわかる。なお、今のところPHEV乗用車を販売する日本メーカー(ブランド)は、トヨタ、レクサス、三菱、マツダだけだ。
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