700~800万円級EV「日産アリア」の購入者は? エクストレイル/キックスと比較分析で露わに
電気自動車(BEV)に関するニュースを見ない日はない昨今、振り返れば日産自動車(以下:日産)は初代「リーフ」を2010年から発売してきたことが示すように、2009年に「i-MiEV」を登場させた三菱自動車とともに量産BEVのパイオニア企業のひとつである。
その日産が、リーフに次ぐBEVとして2020年7月に発表、2022年1月に発売を開始したのが「アリア」だ。街中で頻繁に見かけるクルマではないため、あまり月日を感じないが、すでに発売から2年が経過している。
そこで、今回はアリアを中心に、「エクストレイル」と「キックス」の購入者について見ていこうと思う。エクストレイルとキックスはハイブリッドのe-POWERだが、同じ日産のSUVとして比較対象とした。
使用データは市場調査会社のインテージが毎月約70万人から回答を集める、自動車に関する調査「Car-kit®」である。
■日産 アリア:116名
■日産 エクストレイル:367名
■日産 キックス:796名
※分析対象は新車購入者のみ
※エクストレイルは2022年発売の4代目(現行モデル)のみを対象とする
メーカーやボディタイプより重視されること
はじめに、それぞれの車種を購入した際の「前提条件」から見てみよう。まずは「メーカー」、つまりは「日産であること」が前提条件であるという人は、3車種ともに4割強いた。ここに、大きな差はない。
若干アリアのスコアが低いのは、「電気自動車」を前提条件とした人が9割近くいることと、関係があると考えられる。「日産であること」以上に「BEVであること」を重視する人が多かった結果であろう。
似た構造として、アリアは「ボディタイプ」へのこだわりも他の2車種より低い。「SUVがほしい」というよりは、航続距離が十分にあるBEV、その中でも国産がよいというニーズに合致した結果だと言える。
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