新型ワーゲンバス「ID. Buzz」ついに日本へ!形よくてもサイズと価格がネックか?

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どことなく生き物を思わせるフロントマスクのデザインのID. Buzz(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

フォルクスワーゲンジャパンは、2025年6月20日に新型車「ID. Buzz(アイディーバズ)」を発売した。

7人がゆったり乗っていられる電動ミニバンで、コンセプトのオリジンは1950年に登場した「Type 2」にあると、堂々とうたっているのがユニークだ。

「自由、独立心、エモーショナルで親しみやすいといった、これまでの自動車には無かったまったく新しい文化や価値観を創造」したのが、Type 2だというけれど、そもそもは商用バンの需要に対応すべく開発されたモデル。

トランスポーターと呼ばれたType 2が出荷を待っている光景(1951年)(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

Type 2は、「Type 1」である「ビートル」のコンポーネンツを使って開発された。

「ワーゲンバス」や「トランスポーター」とも呼ばれ、1950年登場の初代が「T1」、1967年の第2世代は「T2」というふうに、ファンからは呼び分けられている。

今回のID. Buzzは、それにならうと第7世代「T7」に相当する。

愛されたデザイン

Type 2のT1(ややこしい)は、発売後すぐにドイツで需要を喚起した。当初はデリバリーバン、つまり物を運ぶための車両を欲している市場のニーズに合致したのだ。

当時、フォルクスワーゲンは生産規模を拡大して、ドイツ国内の雇用を確保し、かつ外貨をかせぐのが社是、というより国是。だから、国外への輸出にも積極的だった。

アメリカにも発売後、すぐに投入された。スタートから好調だったようで、さらに後にはすぐれた広告代理店による宣伝が功を奏して、販売に拍車がかかったという。ビートルとともに順調に市場を拡大していった。

DDB社によるアメリカでの広告では「Think Small」(小さいことはいいことだ)というビートルで使ったコピーもじっている(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

ニューヨークの大手広告代理店「DDB社」による広告キャンペーンの貢献は大きく、当時の作品をまとめた本のタイトルにもなっている「Ugly Is Only Skin-Deep」(醜いけれど、ひと皮むけばすごい)なんてユニークなコピーの連続が、ちょっと知的な消費者に響いた。

【写真】かわいい?カッコイイ? 現代に蘇ったワーゲンバス「ID. Buzz」のデザイン
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