ディフェンダー「オクタ」2000万円超の存在意義とは? 電動化を見据えたジャガー・ランドローバーのブランド戦略がここに

イギリス・ランドローバーの「ディフェンダー オクタ」なる2000万円超えのSUVが、売れ行き好調だという。
オンロードとオフロードともに高い性能を誇り、他にない個性が味わえる1台なので、価格に対する売れ行きを聞いて「なるほど」と思った。

ディフェンダー オクタ(以下・オクタ)は、2024年7月に発表された。「ディフェンダー110」のシャシーを強化し、新開発のV8エンジン(635馬力!)を搭載したトップモデルだ。
既存のディフェンダー・シリーズ(90、110、130)でも、じゅうぶん、オフローダーとしての機能は高い。オクタはその上をいく性能を有し、かつ価格はほぼ2倍。
全長5m×全幅2m×全高2mの巨体もどこか控えめ
オクタを開発した狙いはどこにあるのか。
今回、テストドライブをしたのは、純粋にオクタの走りを体験したかったのがひとつ。もうひとつは、オクタという企画の真意に触れたかったからである。
日本には、生産初年度のみの90台限定「エディションワン」と、それに最初のロット、合わせて220台が割り当てられたが、すでに完売。つぎのロットを待っている状況だ。
外観的にも、ディフェンダー110をさらにマッシブにしたボディを持つオクタ。完売した車両は、2025年になってデリバリーが開始されているというが、まだまだ路上で見かける機会は少ない。

6月に軽井沢の路上で見た実車は、大きめな車体にかかわらず、緑ゆたかな風景によくなじむ印象だ。
全長4940mm×全幅2065mm×全高2000mmというディメンションだが、悪目立ちすることがない。微妙に控えめなデザインなのが、ちょっとした驚きだった。
それは、イギリスメーカー製品の特徴かもしれない。いまのディフェンダーやレンジローバーはもちろん、かつてのジャガーだって、威圧的な雰囲気は抑えめだと私は感じてきた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら