ディフェンダー「オクタ」2000万円超の存在意義とは? 電動化を見据えたジャガー・ランドローバーのブランド戦略がここに
クロームパーツの使用は抑えているし、あえて存在を目立たせようという意図が、少なくともデザインからは感じられない。
とはいえ、ディフェンダー110と並べてみると、68mm拡大したというトラック(トレッド)に合わせてフェンダーのフレアは大きくなっていて、その印象はけっこう強烈だ。
トラックを拡げたのは、コーナリング性能などオンロードでの走りを向上させるためだろう。

ドライブモードで「ダイナミック」を選ぶと「ロールを抑え、いかなる路面においても、他に類をみない信頼感と制御性を確保します」とするプレスリリースの文言にいつわりなし、という印象の走りっぷりが味わえる。
従来のディフェンダーよりもステアリングレシオはクイックで、ブレーキは強力。これで「俊敏かつ正確な応答性」を実現させているというのだ。
オンロードでの走りの印象を一言で言うと「かなり好感が持てる」というもの。クイックとはいうが、スポーツカーといえるほどではなく、ちょうどいい。

操舵量はSUV的で、ちょっと多い。つまり乗用SUVより、カーブを曲がるときなど、多めに操舵する必要を感じる。
でも、路面からのインフォメーションがしっかりと伝わってくるし、切ったときの車体の反応もよい。
アクセルペダルに感じるオフローダーの素質
もうひとつ、印象的なのはアクセルペダルの設定だ。最初のほうはトラベル量が多く、ゆっくりトルクが増していく印象。
これは「鈍」なのでなく、オフロードを安心して走るための設定だ。一般のクルマより少し長めのトラベルを経て、そこから奥にアクセルペダルを踏み込むと、大きなトルクが湧き出してくる。
その様子は、「クルマが目覚めたようだ」と思ったほど。750Nmの大トルクを持つBMW Mが開発した4.4リッター・ターボエンジンは、アクセルペダルを踏み込んでいったときの反応がすばらしい。
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