〈インタビュー〉マツダ技術トップが「EV以外の未来」を示す真意・・・ HV開発からロータリー復活まで、「スモールメーカーの生き残り策」を語り尽くす
内燃機関でも地球環境に貢献できる
――10月末から開催しているジャパンモビリティショーでは、「走れば走るほど大気中の二酸化炭素(CO₂)を減らす車」をビジョンモデルとして提示しました。
「ビジョン クロスクーペ」では、カーボンネガティブ(温室効果ガスの排出量より吸収量が上回る状態)を実現させるために、2つの技術コンセプトを示した。
1つは微細藻類に由来するカーボンニュートラル燃料。これを活用することで燃焼時に発生するCO₂の90%を実質的に削減できる。さらに独自開発を進めているCO₂回収装置で排ガスに含まれるCO₂を20%回収すれば合計110%になり、走れば走るほど大気中のCO₂が減っていく仕組みが実現できる。
マツダは「マルチソリューション戦略」の名の下、ハイブリッド(HV)やプラグインハイブリッド(PHV)、EVなどの電動化技術も開発しているが、われわれの最大の特徴は内燃機関にも力を入れていることだ。
EVではどれだけ頑張ってもカーボンニュートラルまで。だが、内燃機関は空気を吸って燃焼して排気するサイクルがあるため、カーボンネガティブが技術的に可能ではないかと考えている。
乗用車はどんどん電動化にシフトしていくという風に言われるが、内燃機関にもEVと同じかそれ以上に地球環境へ貢献する道筋がある。それを今回提示した形だ。




















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