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〈インタビュー〉マツダ技術トップが「EV以外の未来」を示す真意・・・ HV開発からロータリー復活まで、「スモールメーカーの生き残り策」を語り尽くす

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――EV化以外の選択肢を示した一方で、現状、バイオ燃料はガソリンの2~3倍の価格で供給量にも限界があります。目標とする2035年までに本当に実用化できますか?

率直に言うと、現時点ではいずれもまだ技術開発のレベルで実証実験をしている段階だ。商用化にはまだまだ課題がたくさんある。

本気でビジネスにしようとすると、まず何よりもコストの問題をクリアしなければいけない。さらに循環型のエコシステムも作る必要がある。例えば、回収したCO₂を野菜の促成栽培や樹脂に活用するなどさまざまなルートがありうるが、これはマツダ単独ではできない。仲間作りも非常に大きな課題となる。

ジャパンモビリティショーで初公開した「ビジョン クロスクーペ」。微細藻類由来のカーボンニュートラル燃料で駆動。さらに、CO₂回収装置で走るほど大気中のCO₂を削減する。駆動用のロータリーエンジンも搭載したPHVで、航続距離は最大800キロメートル(撮影:鈴木紳平)

今は非常に不透明な世の中だ。内燃機関と電動化の両方の可能性を、できうるすべてのオプションで着実に追っていく。それが今のマツダの考え方だ。

想定よりも3~5年は電動化が遅れる

――内燃機関を強みとしてきたマツダにとって、EVシフトや環境規制強化は大きな逆風です。他方、アメリカのトランプ政権の誕生以降、揺り戻しの動きも見られます。

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