
メルセデス・ベンツ日本が、ベストセラーSUV「GLC 220d 4MATIC」と「GLCクーペ 220d 4MATIC」に「Core(コア)」と名づけたモデルを設定して、2025年3月から発売している。最大の特徴は「戦略的価格」だ。
「パワートレインや走りや安全装備など、核(コア)になっているバリューをそのまま提供することから、この名を選びました」
メルセデス・ベンツ日本の担当者は、日本独自企画として「コア」を設定した背景についてそう話す。

パワートレインは、ベースとなったGLC 220d 4MATIC/GLCクーペ 220d 4MATICに搭載されるマイルドハイブリッド・ディーゼルエンジン、9段オートマチック変速機、全輪駆動システムなど核となるメカニズムはすべて同じ。
また、「メルセデス・ベンツユーザーエクスペリエンス(MBUX)」や運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」、それに「デジタルライト」やオフロードモードをもった「ダイナミックセレクト」(ドライブモード切り換え機能)などの主要な装備も、コアに投資されている。
CクラスからGLCへ
今回、私が乗ったのは、GLC220d 4MATIC Coreのほう。荷室容量が620リッターと大きめの仕様で、クーペと区別するために“SUV”と呼ばれることもある。ちなみにクーペの荷室容量は、545リッターとされている。

ドライブした印象は、“たいへんバランス”がいいというもの。加速はスムーズで、操縦性はセダンのようだ。
800万円以上とそもそも安くはないモデルだが、2024年に日本で最も売れたメルセデス・ベンツ車がGLCだというのを聞いて、「かつての『Cクラス』のポジションを得たのかもしれない」と思った。
1990年代の登場時からSUVが台頭してくる2000年代まで、Cクラスのセダンとワゴンは、BMWの「3シリーズ」とともに日本でもたいへんよく売れた。
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