中国政府が国内産業に対し過当競争の是正を指導しているにもかかわらず、自動車産業は引き続き低価格を売り物に激しい新車販売競争を展開している。
ここ数カ月、多くのメーカーが実施しているのは従来モデルより大幅に安く価格設定した新型モデルの投入だ。たとえば、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来汽車(NIO)は9月、大型SUV「ES8」のマイナーチェンジ版を発売、旧モデルより9万元(約190万円)以上低い価格を設定し、値下げ幅は約18%に達した。吉利汽車傘下の領克(リンク)ブランドも9月に新たに改良版の中型SUV「08」を投入し、エントリーモデルの期間限定価格を旧型より2万6000元引き下げた。
新興EV大手の理想汽車(リ・オート)は8月、同社2番目となるBEV(純電気自動車)の大型SUV「i8」を発表。1グレードのみの展開で価格は33万9800元とし、同社のレンジエクステンダー型EV(訳注:航続距離を延長するための発電専用エンジンを搭載したEV)「L8 Ultra」とほぼ同等の装備を備えつつ、価格は一気に4万元も引き下げた。
値引き規制対象外の新モデルを格安で
既存モデルの値下げは当局が定めた過剰な値引きを制限するルールに違反するうえ、既存オーナーの不満を招きやすい。一方、新モデルであれば「過去の価格」についての規制は受けないので、思い切った設定が可能だ。





        
        
        
      
        
      
          
          
          
        
          
        
        
        
        
        












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