中国新興EVのダークホース「零跑汽車」が大躍進 上半期の販売22万台超え、損益もすでに黒字化

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零跑汽車のEVは同一価格帯の競合車種を上回る高機能や質感を売り物にしている。写真は月販1万台を超えるヒットになった小型SUV「B10」(同社ウェブサイトより)

中国のEV(電気自動車)業界で“ダークホース”と呼ばれる新興メーカー、零跑汽車(リープモーター)の躍進が止まらない。

同社が8月18日に発表した2025年上半期(1~6月)の決算報告書によれば、上半期の販売台数は前年同期比2.6倍の22万台1664台に達し、「造車新勢力」と呼ばれる中国の新興EVメーカー群の先頭に躍り出た。

理想汽車抜き新興勢首位に

長らく新興勢の首位だった理想汽車は、上半期の販売台数が前年同期比7.9%増の20万3938台にとどまり第2位に後退した。零跑汽車がバッテリーだけを動力に使うBEV専業なのに対し、理想汽車は航続距離を延長するための発電専用エンジンを搭載するレンジエクステンダー型EVが主力だ。両社の逆転劇は、中国自動車市場のトレンドの変化という観点からも注目に値する。

販売台数の急増を背景に、零跑汽車の上半期の売上高は242億5000万元(約4983億円)と前年同期の2.7倍に拡大。純損益は前年同期の22億1000万元(約454億円)の赤字から3000万元(約6億1650万円)の黒字に転換した。

同社は四半期ベースでは2024年10~12月期に初の黒字化を達成したが、2025年1~3月期は再び赤字に転落していた。しかし4~6月期に1億6000万元(約32億8800万円)の純利益を稼ぎ出し、上半期を通じた黒字化を実現した。

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