トヨタはスーパースポーツで何を目指すのか? GR GT/GR GT3/LFAコンセプトの狙い

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以前より噂されていたトヨタのスーパースポーツ「GR GT」が発表された(写真:トヨタ自動車)

飛び起きたのは、夜中の2時。私はフェラーリ「アマルフィ」のイベントに参加していたポルトガル・ファロのホテルから、オンラインで「GR GT」の発表会のもようを視聴した。

かねて話題になっていた、新世代のスーパースポーツ。GRブランドから登場する、その名もずばり「GT」なのだ。

【写真】ついに姿を表したスーパースポーツ3モデルをたっぷり見る(54枚)

トヨタ初のオールアルミニウムの骨格をもち、4.0リッターV8エンジンを搭載する。同時に「レースで勝ちたいと願うすべてのカスタマーに向けて提供」するという「GR GT3」も発表された。

私は残念ながら静岡県裾野市にあるトヨタ・ウーブンシティでの発表会へと足を運べなかったので、実車(今回はプロトタイプ)はオンラインで見ただけだが、なんとも勇ましいスタイルが印象的だった。

サーキット走行の帰りにレストランに寄れるクルマ

「トヨタは“エモーショナルさ”を取り戻しました」

記者発表会の席上で説明役を担ったチーフブランディングオフィサーのサイモン・ハンフリーズ執行役員は、流暢な日本語で述べた。

伝統的なフロントエンジンのスポーツカーのプロポーションを継承。ロングノーズにショートデッキの車体に、居心地がよさそうなキャビンが載っている。

発表会の場で「GR GT」について力説するハンフリーズ氏(写真:トヨタ自動車)

空力性能を最優先させたであろうボディに、やたら面積の大きいエアインテークとタイヤハウスから空気を吸い出す、車体側面のエアアウトレットが目をひく。

車体側面の上のほうには、いわゆるショルダーを強調したキャラクターラインが入る。さまざまなところに、これまでのトヨタのスポーツモデルに通じるデザイン要素が採用されている。

ダウンフォースを生むリアスポイラーと車体下部から空気を吸い出すディフューザーなど空力でデザインされたようなリア部(写真:トヨタ自動車)

「サーキット走行の帰りにいいレストランに寄れるような」クルマであることを目指したと、ハンフリーズ執行役員はGTのコンセプトについて述べる。

日本だとあまり見かけないけれど、たしかに欧米だと、ジェントルマンズ・レース(プロではないドライバーがサーキットで楽しむレース)に自宅から出走車で出かける人を見かける。

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