グランカブリオが「マセラティの象徴」たる理由 GT+カブリオレ=クルマ好きの贅沢のすべて

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伝統的なグランツーリズモをまとって登場したグランカブリオ(写真:Maserati Japan)
伝統的なグランツーリズモをまとって登場したグランカブリオ(写真:Maserati Japan)

マセラティ ジャパンが「グランカブリオ」を国内発表したのは2024年7月。優雅なスタイルの2ドアクーペで、走らせてもたいへん楽しい。私などは、とても気に入っている。

ただし、SUV流行りの昨今、あえてクーペを出したことにどれほど勝算があるのだろう。

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「MC20シリーズをはじめ、グラントゥーリズモ、グランカブリオは(日本で販売されるマセラティ車において)あわせて20%程度」とマセラティ ジャパンは言う。つまり、圧倒的にSUVの「グレカーレ」が売れている。

ところが、売る側は“分が悪い”なんて思っていないようだ。

「これらのスポーツモデルの価格帯なども考えると、(販売の数字は)自然なことだと考えております」とは、広報担当者の話。その自信の裏付けともいえる1台が、ここでとりあげるグランカブリオなのである。

マセラティ久しぶりの快作

グランカブリオというのは、ちょっとフシギな車名だ。分解すると、GTとも呼ばれる“グランツーリズモ”と、快適志向のフルオープンである“カブリオ”からなる合成語。速く快適で贅沢というのがマセラティの得意とするモデルで、このクルマは久しぶりの快作だ。

後席にも人が乗れる4人乗り(2+2)であることが特徴(写真:Maserati Japan)
後席にも人が乗れる4人乗り(2+2)であることが特徴(写真:Maserati Japan)

かいつまんでグランカブリオの成り立ちを説明すると、以下のようになる。

基本プラットフォームは、2023年に発売された「グラントゥーリズモ」と共用。ボディのディメンションは、全長4966mm×全幅1957mm×全高1365mmで、ホイールベースは2929mm。2+2としては、けっこう余裕あるサイズだ。

日本に導入されるモデルは、3.0リッターV6エンジンを搭載する全輪駆動。現在マセラティが持つエンジンの最高峰で、404kW(550 ps)の最高出力と650Nmの最大トルクを発生する。

加えてこのエンジンの特徴は、副燃焼室を生成した火炎をメインの燃焼室に送りこむこと。燃焼時間が圧倒的に短くなり、熱効率が向上するリーンバーンなる方式だ。

【写真】贅沢の極み!マセラティ「グランカブリオ」を写真で見る(30枚以上)
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