【ロールス・ロイス史上、もっともパワフルなブラック・バッジ】「スペクター」「ゴースト・シリーズⅡ」「カリナン・シリーズⅡ」の共通点

自動車にはたくさんの数字がある。ボディサイズ、エンジンスペック、車両価格……。そのすべてに意味があり、多くは評価の軸と受け止められ、クルマ選びの指標になっている。
英国グッドウッドに本拠地を構えるロールス・ロイス。歴史は120年近くにおよび、世界からは高級車ブランドの筆頭として捉えられているが、ロールス・ロイスは決して数字だけを一人歩きさせない。堂々としたボディサイズ、湧き出るトルク、非日常の価格帯、いずれも目を見張るものばかりだが、我々が思う以上に、ロールス・ロイスはうちに秘めたる強さにこだわる。数字はその裏打ちのひとつに過ぎないからだ。
ロールス・ロイスが示す、エフォートレスの意味

ロールス・ロイスは自身を語る際、「Effortless/エフォートレス」という枕詞を好んで用いる。直訳すれば「努力なしに、気楽に」となるが、ロールス・ロイスの言語で意訳すれば「無理なく、そして優雅に」となるようだ。
2024年5月、ロールス・ロイス初のBEV「スペクター」に試乗した際に“ロールス・ロイスらしさとは何か”を自分なりに探ってみたが、スペクターが目指した方向性こそ理解できたものの、正直“らしさ”を理解するまでにはいたらなかった。
今回、「ブラック・バッジ」が授けられた3台のロールス・ロイスに開発エンジニア&ドライバーとともに試乗して、エフォートレスとは何かを感じ取る機会を得た。ブラック・バッジとは、ロールス・ロイス史上、もっともパワフルなモデルに与えられた特別な称号のことだ。
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