王座奪還へ、新型シエンタ対フリード徹底比較 新型シエンタ投入でトヨタが巻き返しを図る

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新型シエンタZ
新型シエンタZ(ハイブリッド・2WD・7人乗り)(写真:トヨタ自動車)

ただし、トヨタの公式ホームページによれば、最も安いXグレードの7人乗りは、ハイブリッド車、ガソリン車ともに2023年4月以降の生産になるとのこと。シエンタをできるだけ早く手に入れたいユーザーは、より上のグレードを選ぶことになるが、ほかのグレードも半導体不足などの影響で、納期が遅れることが予想される。大きな注目を集めているモデルだが、納期がネックとなる可能性はあるだろう。

コンパクト・ミニバンNo.1はどちらに?

フリードと先代シエンタの新車販売台数は、近年フリードがややリードしている傾向が続いてきた。自販連(日本自動車販売協会連合会)が発表したデータによれば、2019年1月~12月の新車販売台数ランキングでは、シエンタは3位で合計11万880台、フリードは9位で合計8万5596台だった。

それが、2020年の同期間ランキングでは、シエンタが8位で7万2689台、フリードは7位で7万6283台と逆転した。さらに2021年の同期間ランキングでは、シエンタが13位で5万7802台、フリードは10位で6万9577台となった。こうしたフリードの優勢は2022年に入っても継続しており、2022年の上半期(1月~6月)の新車販売台数ランキングでもシエンタが11位で2万5861台、フリードは6位で4万3827台となり、シエンタは年々差を広げられている状況だ。

ここで紹介したとおり、新型シエンタは、かなり商品力を上げており、外観デザインなどもなかなか好評のようだ。前述のように、かつてコンパクト・ミニバンのジャンルを築いた立役者がシエンタだ。果たして新型になり、同ジャンルの覇権を再び奪い返せるのかが、非常に気になるところだ。

平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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