加えてフリードは、荷室を分割できる「荷室用ユーティリティボード」を2列シート車に標準装備する点も注目だ。このボードは、装着する高さを2段階で設定できるほか、取りはずせば背が高い荷物も積載できるなど、さまざまなアレンジができる優れモノだ。シエンタにも荷室を分割できる「ラゲージアッパーボード」があるが、こちらはオプション。荷室のアレンジを、よりリーズナブルにできるという点では、フリードに軍配が上がるだろう。
パワートレインと燃費について
燃費性能では、やはり後発の強みもあるのか、新型シエンタに軍配が上がる。まずは、ハイブリッド車。シエンタは、1.5L・直列3気筒エンジンとモーターを組み合わせ、走行状況に応じてエンジンとモーターの動力を切り替えるシリーズパラレルハイブリッド方式「THSⅡ」を採用する。新型では、システムの高効率化により、心地よい走りと優れた燃費性能を高次元で両立した。
3列シート車で28.2~28.5km/L
2列シート車では28.4~28.8km/L
とくに2列シート車のXグレードは、28.8km/Lというクラストップレベルの燃費のよさを誇る。
一方、フリードのハイブリッド車では、コンパクトクラスに最適な独自の1モーターハイブリッドシステム「スポーツハイブリッドi-DCD」を採用する。1.5L・直列4気筒エンジンに、7速DCTを内蔵した高出力モーターを組み合わせたシステムだ。
3列シート車で19.8~20.9km/L
2列シート車で19.8~20.9km/L
全グレードで28.2km/L以上を維持するシエンタのハイブリッド車と比べると、カタログ数値的には、やや見劣りがするのは否めない。
一方のガソリン車。シエンタは、ハイブリッド車と同じく1.5L・直列3気筒エンジンを搭載し、WLTCモードの燃費性能は以下のとおりだ。
3列シート車で18.3km/L
2列シート車は18.4km/L
対するフリードのWLTCモードの燃費性能は以下のとおり。
3列シート車が15.6~17.0km/L
2列シート車では15.6~17.0km/L
やはり、カタログ数値では、シエンタのほうがいい。先代モデルのシエンタと現行フリードでは、ガソリン車ではフリードのほうが若干よく、ハイブリッドではややシエンタが上まわっていたが、その差はあまりなかった。だが、やはりそこは新型の強み。シエンタの燃費性能は、かなり向上しているといえるだろう。
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