王座奪還へ、新型シエンタ対フリード徹底比較 新型シエンタ投入でトヨタが巻き返しを図る

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6人乗りフリード
6人乗りのフリード内装(写真:本田技研工業)
7人乗りフリード
7人乗りのフリード内装(写真:本田技研工業)

一方、フリードの2列目シートは、6人乗りが2人掛けのキャプテンシート、7人乗りでは3人掛けの6:4分割式ベンチシートを設定する。とくに人気が高いのはキャプテンシート仕様で、FF車の場合で360mmのロングスライドが可能。1列目シート背面形状の工夫と相まって、2列目乗員のひざまわりスペースをたっぷり確保している。

さらに2列目キャプテンシート仕様は、前席と2列目の左右間隔が空いていることで、シート間が「通路」になるウォークスルーが可能。雨の日も濡れることなく1列目から3列目までスムーズに移動できる。

ウォークスルーについては、新型シエンタも運転席と助手席の間を通り、車内で1列目から2列目へ移動できる工夫がなされている。2列目シートに座ることが多い子どもなどのケアを車外に出ることなく行える。ただし、フリードの6人乗り車(キャプテンシート仕様)は運転席から3列目までいけるが、2列目がベンチシートのシエンタの7人乗り車ではできない。車内移動の自由度という点では、フリードのほうが高いといえるだろう。

なお、小さい子どもがいるファミリー層では、車内で子どもが食べ物をこぼすなどで、汚れることも多い。そのため両車は、シートに汚れなどを拭き取りやすい素材を採用するといった配慮がなされている。シエンタでは消臭・撥水撥油加工を施したファブリックシート表皮(Zグレードは標準装備、Gグレードにメーカーオプション)を採用。対するフリードでは、2022年6月の一部改良により、撥水撥油加工が施された独自の「ファブテクト(FABTECT)」を全車に標準装備する。

3列シート車のシートアレンジ

近年のミニバンには、豊富なシートアレンジを持つことも求められる。とくにメインターゲットであるファミリー層では、買い物や通勤・通学といった普段使いから、キャンプなど休日のレジャーまで、幅広い用途で使えるクルマのニーズが高い。そのため、両車の3列シート車では、1列目と2列目の背もたれを倒し休憩中にくつろげるモード、2列目を前に倒して3列目を格納することで荷室を広くするモードなど、多岐にわたるシートアレンジを持つ。

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