誰からも好かれる「話しやすい人」にある共通点 他人に対して興味を持つことがすべての基本だ
話しやすい人になるための基本的なマインドの2つめは、「この世に生きるすべての人に、それぞれの人生があり、学ばせてもらえるものがあると考えること」です。
年齢や性別、セクシュアリティー、国籍、財産や社会的地位や外見的魅力の有無、自分にとって「役に立つ」相手であるかどうかといったところでジャッジをせず、相手へのリスペクトを抱き、丁寧に、謙虚に話を聞く。
その思いはやはり、相手にも伝わるのではないかという気がします。
「話している相手が、なんだか偉そう」「話している相手が、自分を下に見ている」「話している相手が、自分の話を雑に聞いている」と感じたら、ほとんどの人は不快な気持ちになるでしょう。
相手のことを「話しやすい人」などとは決して思わないはずです。
また、初めから「この人の話はちゃんと聞かなくていい」と心の中でシャットアウトすると、たとえ相手の話の中に興味深いもの、自分にとって学びとなるものがあっても、見落としてしまいます。
話を聞くときに「相手の世界をもらっている」
他人に対して興味を持つうえでも、こうしたマインドを持つことは重要なのです。
さらに、こうしたマインドを持って人の話を聞くことは、「話しやすい人になる」ことにつながるだけでなく、あなたの人生を豊かにしてくれます。
脚本家の内館牧子さんのエッセイ『切ない30代に捧ぐ』の中に、次のようなエピソードがあります。
内館さんが、かつて俳優の北大路欣也さんに取材をしたとき、北大路さんが「取材って相手の世界をもらっちゃうことだから、ぜいたくな仕事だよね」とおっしゃったそうです。
以後、内館さんはその言葉を肝に銘じ、取材に限らず、知らない人たちと話すたびに「今、私は相手の世界をもらっている」と思うようにしている、とのことです。