「子育てで自信喪失した親」に伝えたい4つのこと 必死な人こそ自己肯定感が下がってしまいがち

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これらは言葉にすることが大切で、口に出していきます。最初は恥ずかしいと思うかもしれませんが、使ってみて効果がわかってくれば、慣れていきます。「自分を認めてあげることができるのは自分だけ」というスタンスで実践するといいと思います。言葉には大きな力があります。

(4)考え方を変える

1)隣の芝生ばかり見ない

SNSなどで他人の幸せな投稿を見て、素直に喜べる人がいる一方で、そうではない自分にモヤモヤしてしまう人もいます。

ただそのキラキラした投稿は、日常の一部を切り取ったものでもあります。例えば、ある子どもは読書が好きで勉強もできるけれど、親は子どものコミュニケーション能力を心配していたり、すべてに満足している人はまずいないのです。そのよい部分だけを見て羨んだり、劣等感を持ってもあまり意味がないということです。

3) 感謝の気持ちを持つ

“もっともっと”と上を目指し、周囲の人に追いつこうと頑張ったりしていると、自分にまるで何かが足りないような、ときには不幸に感じたりするかもしれません。ただ、今この暮らしがある状況が当たり前かというと、いろんな人のおかげで成り立っていたりしますよね。そう思えると「感謝の念」が生まれてきます。

幸せな人の共通点

幸せな人の共通点に「感謝できること」があると聞いたことがあります。「どれだけ自分は満たされているか」と今の自分を肯定できるように、気持ちを意識的に向けてみてはどうでしょうか。

以上、大人の自己肯定感を高めるアプローチについて取り上げました。筆者は34年にわたって子どもたちの自己肯定感に着目し、教育活動をしてきました。しかし今、子どものみならず、大人も同様に自己肯定感が低い人が少なくないことに驚きます。親になってはじめて、子育ての難しさに直面し、自分へのダメ出しが止まらない人もいます。今の自分を認め、肯定していくことで、子育ても円滑に進み、子どもがぐんぐん伸びることがあります。

今回はその一部について紹介しました。一つでも参考にして、今より少しでも自分を認めることができるようになっていただければ幸いです。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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