食文化の違いでさらに特徴的なのが、「お通し」の差だ。
日本の居酒屋だと頼んでもいないのに、ほんの少し小皿に盛られた「お通し」がひとつ出てきて、それが料金に上乗せされているということで、外国人観光客とトラブルになることも多い。
これに対して韓国では前述のとおり、頼んでもいないのに大量のおかずが出てきて、それが「無料でお替わり自由」というお店が当たり前である。
また、お皿も1つや2つではなく、6つも7つも出てきて、頼んだメインの食事より分量が多いこともしばしばだ。そして、いくらお替わりしても追加料金が発生しない。
日本の「お通し文化」、韓国の「おまけ」文化
これは、韓国人の「おまけでサービスしてほしい」という国民的ニーズの高さを反映した文化だとも言えるし、「気前よくおもてなしをすること」を尊重する文化の表れだとも言える。
また、韓国ではコンビニひとつとっても、お茶を2個買ったら1個ついてくる形式のセールス方式の店も多い。一時はインターネットに加入すると料金が長期間無料になる特典のみならず、なんと「キムチ冷蔵庫」のおまけがついてくるキャンペーンなどもあったくらいだ。
「お通し&おまけ文化」の背景には、韓国人は「追加サービスを大らかに提供」し、日本人は「追加料金を几帳面に請求する」という違いがあるのである。
さらに、「支払い方法」でも大きな差が出てくる。
韓国人は年上がメンツにかけて全額払う傾向が強いが、日本は上司と食事に行っても割り勘になることは珍しくない。この日本人の几帳面さは、よくも悪くも経済活動のいたるところに見受けられるのだ。
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