まずは、代表的なものとして「キムチ」と「タクアン」から見る「食文化の違い」から見てみよう。
韓国といえば「キムチ」、日本といえば「タクアン・梅干し」というくらい、代表するお漬物も異なるわけだが、基本的に和食は出汁や酢を使ったものが多いので、甘いか酸っぱく感じることも多い。日本の場合、タクアンや梅干しを食べすぎても、なにせしょっぱいか酸っぱいので、我慢強くなりそうだ。
これに対し、韓国は唐辛子を使うことが多く、なんでもかんでも辛くしなければ食べた気がしないという人が比較的多い。しかし、唐辛子やスパイスをたくさん摂ると交感神経が刺激され、体温が上がり、結果的にカッカする人が増えることになる。
よく日本では「韓国人は怒りっぽい」と言われるが、それは私の肌感覚からしてもたしかにそうだ。しかし、これは決して怒りっぽいDNAを持っているとか種族的な違いではなく、「食習慣の違い」にも間違いなく起因していると思われる。
仮に、日本人がタクアンや梅干しの代わりにキムチを食べ、青のりの代わりに唐辛子を振りかけるようになったら、感情表現を抑えて我慢強い国民性を維持できるかどうか、想像してみていただきたい。
食文化による影響は「感情表現への違い」にも出てくる
私の韓国人の親友はここだけの話、すごく怒りっぽいのだが、たしかに非常に辛い食品ばかり食べており、食文化が与える感情表現への違いのインパクトは日々、個人的にも実感しているところである。
韓国人でも特に辛いモノ好きのこの女性は、うどんやそばにも七味をボトルごと入れて、チゲか四川鍋みたいな色になっている。しまいにはカレーライスにも七味を入れていて、「さすがにちょっと違うのでは?」と思ったものである。
この食事と気質の因果関係に関しては、米国科学アカデミー紀要の実験でも「食べ物が判断に影響することがあり、かつ長らく影響が持続する可能性がある」と示唆されている。
韓国ドラマでやたらと怒鳴っている人が多いのは、おそらく辛いキムチをたくさん食べているということも、少なからず影響しているのである。
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